スクウェアエニックスとテンセント(騰訊)との提携は破滅への一歩なのか、起こりうる悪影響

twtter経由で投稿が寄せられましたので紹介します。

『すいません。本サイトに投稿フォームが無かったのでこちらから投稿させて頂きます。

スクウェア・エニックスとゲーム業界最大手の中国のテンセントが業務提携するみたいですが、日本人ゲーマーに何か影響はありますでしょうか?個人的にはIPを乗っ取られ、テンセント主導のハード事業の新展開に利用されてしまうのではないかと危惧しているのですが、まこなこさんはどう思いますか?』(投稿)

8月30日にスクウェアエニックスと中国の大企業のテンセントグループとの提携が発表されましたね。

プレスリリースには次のような内容が書かれています。

『合弁会社の設立、新規IPに基づくAAAタイトルの共同開発、既存IPのライセンス等を内容とする騰訊グループとの戦略的提携を通じて、中国市場だけではなく、グローバルなコンテンツ・サービスの展開を加速してまいります。』(スクウェアエニックス プレスリリースより)

ゲーム業界大手の一つとの提携ですね。

傘下には多くのゲームメーカーがあります。

どう考えればいいのでしょうか?

単なる提携だったならば、何の問題もなかったのだが、一部、大丈夫か、という部分があり。

それはどこでしょうか?

AAAタイトルの共同開発と合弁会社の設立。

この2点、下手したら将来的に問題になりそうな気がする。

どうでもいいけど、自らでAAAタイトルと言ってしまうダサさが笑える。

AAAタイトルかどうかはユーザー側やメディア側が評価するのであって、メーカー側がAAAタイトルと銘打っているのはどうなんだ、と。

共同開発と合弁会社の何が問題なのでしょう?

単にノウハウ取られて終わりになる可能性を含んでいるから。

ゲーム業界の例だと、バンダイナムコあたりが有名だよね。

確か、DeNAと合弁会社を設立したものの、ノウハウを取り終わった後は合弁会社を解散。

その前後からバンダイナムコのスマホ等における活動はご存知の通りだ。

解散時には『BNDeNA 設立当初に目指した両社のノウハウと人材の交流という面での成果を受け、同社を発展的に解散し』とプレスリリースで述べていた。

この手のものの場合、大手が小さいところから得るものを得て、そして切り捨てるという典型例といえよう。

同じようなことがテンセントとスクウェアエニックスの間でも起こりうるわけだ。

スクウェアエニックスは小さくないと思いますが・・・。

しかし、企業規模だけ見れば圧倒的にスクウェアエニックスの方が弱いよね。

となれば、食われる側はスクウェアエニックスとなる。

ノウハウがあり、なおかつ弱小なのだから。

テンセント側としては、ノウハウを得られれば良しとなるし、スクウェアエニックスの商品の中国市場等での販売に大きく関与できれば、それだけでスクウェアエニックスにプレッシャーを与えることができる。

また、今後、株式の取得等をしていき、傘下に収める方向に動くかもしれない。

テンセント側としてはさまざまな動きが取れる半面、スクウェアエニックスとしては利益の増加は得られるが、それ以上のメリットがないんだよね。

この先、打つ手が無いとでも言おうか。

そう考えると、金のために欲に目がくらんだ安易な提携と言わざるをえない。

ですが、提携が失敗するというわけではないじゃないですか・・・。

提携そのものが良い悪いというのではなく、スクウェアエニックスが今後自主性をもって行動できるかどうかというところがポイントとなる。

スクウェアエニックスの企業レベルであれば、独自にいくらでもやっていけるのに、わざわざ動きが制限されかねない状況に進む必要性があったのかどうか。

それこそ、単に中国市場での販売協力のお願い程度であれば、動きの制限はなかったけど、開発や合弁会社設立まで進んでいくと、弊害が大きくなる。

決してテンセントが悪いとかではなく、大手企業であるスクウェアエニックスがすべき選択だったのか、というところを問題視したい。

最終的に買収も視野に動く可能性がある中、本当に一企業として今まで動いてきたスクウェアエニックスが、そうもたやすくその方向に進んでいくのは、ただただ残念。

もっとも、買収されれば、株主は喜ぶだろうけどね。

反面、スクウェアやエニックスという企業が好きだったユーザーは悲しむわけですね。

そういうこと。

案外、テンセント傘下になった方がいいゲームが出たりするかもしれないが。

・・・・・・。

この件に関しては前社長の和田洋一氏もtwitterで記事をリツイートしつつ、次のようなことを述べています。

『傘下に取り込まれる第一歩になるんかな(遠い目)。。』(和田洋一 twitterより)

スクウェアとエニックスとが合併する時に身を置いていたし、何より、タイトーや海外のアイドスを合併してきた人物でもあるし、そうした部分での嗅覚は十分な人だ。

それと同時に、テクモの騒動があった時には人材流出等を懸念してなぜか相手側と交渉する前に買収することを大っぴらにしたりするくらいだから、スクウェアエニックスの人材が他所に流れることを心配しているのではなかろうか。

当時のゲーム業界の第一線で経営をしていた人だからこそのコメントなのかもしれませんね。

と、いったところか。

投稿への回答としては、直近、すぐにスクウェアエニックスがどうこうなるわけじゃないけど、長いスパンで見た際には変化が出てくるかもしれない。

IPの乗っ取り、というよりかは、会社そのものがテンセント傘下になる可能性があるため、IPもテンセントが得ることにはなるかもね。

実際にどうなるかは何年も経ないとわからないが。

だからこその遠い目なんだよね。

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『スクウェアエニックスとテンセント(騰訊)との提携は破滅への一歩なのか、起こりうる悪影響』へのコメント

提携自体は任天堂やカプコン、ソニーとも行われてるんですが、こちらは中国での販売や自社プラットフォームへの騰訊の勧誘が主みたいなんですよね。
スクエニみたいに合弁会社を設立まで必要なのかと言えば疑問ですね。
さてどうなるのか…

投稿者 : 匿名