PS4、手広い発売地域拡大戦略の過ちとそうした理由

そういえば、PS4が発売されてから1ヶ月近く経過したね。

北米での発売が11月15日、欧州では11月29日ですので、両方の地域の間を取ればちょうど1ヶ月ですね。

どうですかね、この出だしは？

愚かな戦略によって出だしが躓いた感じですな。

愚かな戦略とは？

発売地域を多くした地域拡大戦略のこと。これにより、本来であれば届けるべき地域に十分な品数が揃わず、結果としてこの時期に売る商品がないという状況が長く続くことになった。

ちょうどここ数日で再出荷があったようだけどね。

多くの地域で同時期に発売しようとすれば、それだけ一地域で販売できる本体の数が限られてしまいますね。

ですが、これは誰にでもわかることかと思います。

それをなぜソニーは行ったのでしょうか？

やりたかったことは明白。

世界で何台出荷した、というプレスリリースを出したかったんだろう。

それにより、世界でPS4が売れていますよ、ということを喧伝し、それに騙された人が本体を買ったり、また、発売を2014年2月22日に控えている日本でのセールスポイントとするために。

このためには、多くの地域で発売した方がより多くの本体を出荷できるため、その選択をした。

しかし、だ。

地域によっては需要を満たしていないという話もありますね。

広報の小手先しか考えない無能は発想により、実態を見誤ったということだ。

特に北米はこの年末商戦に物が売れる時期なだけに、世界でいくら出荷というプレスリリースにこだわらずに、北米でしっかりとこの年末商戦に売り、そして年明け後に他の地域、特に南米などに広げていくべきだった。

これは北米の年末商戦が他の国と比べて極端な売れ行きを示すから、ということによる。

もし、本当にPS4に人気があり、この年末年始に他の物を買わずに年明け後の再出荷まで北米の買う予定だった人が待てるのであれば、それはそれで本当にPS4が注目されていて良いことなのだが、果たしてそういう状況になるのかどうか。

なりますかね？

こればかりはなんとも。

北米の人の精神的な部分を知らないと判断できないので。

欲しいものがあるから買うのか、年末商戦という特殊な状況だから財布が緩むのか。そしてそれがPS4の年明け後の売れ行きにどう影響を及ぼすのか。

このあたりは年明け以降、推移を見ていくことで、北米の人の考え方の一端をゲーム業界を通して知ることにもなる。

では、年明け以降の状況も要チェックですね。

そういえば、南米も不思議でしたがアジアでも中国や韓国で先に発売されますね。

これはどういった意味があるのでしょうか？

ソニーは今や販売台数を述べるとき日本のみの数字を出すことはなく、アジア全体の数字を発表することが多い。

日本国内で発売される前にアジアで発売しておけば、日本国内で発売と同時に何台出荷というプレスリリースが打ちやすいじゃん。何台出荷でかっこアジア含む的な。

そんな理由ですか・・・。

そうでもなければ、この発売時期は明らかに不自然だろう。

特に中国は年末といっても世界的に使われる年末よりかは、旧正月の時期の方が注目度が高い。

となると、1月や2月に発売するとなれば理解はできるのだが、そうではないわけだ。

となれば、別の理由があると考えた方が適切だ。

2014年の旧正月は1月31日ですね。年によって日が異なり、中国では1週間ほどお休みになります。

実際にこの時期に中国の流通がどうなるのかは知らないが。

ただ、旧正月に日本に買い物に来る中国観光客が多いという話を聞く限りでは、買い物意欲はあるのではなかろうか。

実際にどういう時期にするかは別としても、南米とアジア展開の仕方に関してはあまりにも不可解だ。

その不可解な理由が、売れていることの演出というわけですか？

その通り。

まさに・・・。

まさに？

いっつものソニー、なわけですな。

なんですか、その、It's a Sony、のような言い方は・・・。