ドラゴンクエスト10 セカンドシーズン 最終レビュー 前期「日本のゲームがダメになっていく過程を具現」

ドラゴンクエスト10のセカンドシーズンが4月29日に終わるが、ここでセカンドシーズン部分をプレイした最終レビューを行おうかと思う。

過去にもレビューは何度か行いましたね。

発売から2週間後の『ドラゴンクエスト10のネタばれ無しレビュー』、ファーストシーズン終了時の『ドラゴンクエスト10 ファーストシーズン最終レビュー 前編』『ドラゴンクエスト10 ファーストシーズン最終レビュー 後編』、そしてセカンドシーズンの途中に『ドラゴンクエスト10 セカンドシーズンの中間レビュー』と4回レビューをしています。

かなりドラゴンクエスト10の評価の高いレビューでしたね。

その続きのセカンドシーズンですから、当然、高評価ですよね。

一言で言うとだな。

どうぞどうぞ。

日本のゲームがダメになっていく過程をたった1タイトルで実現した、摩訶不思議な内容だった。

ちょっど、どういうことですか・・・。

ゲームとしてどんどん複雑化していき、しかし、その複雑化が面白味に繋がらない、という点で、まさに日本のゲームが、特にRPGが没落していく過程に似ている。

他にはどのような評価がありますか?

ゴールデンタイムに放送されるアニメを見ていたら、急に深夜アニメが放送された、という表現も良いだろう。

深夜アニメは深夜アニメで面白いものもあるが、しかし、ゴールデンタイムのアニメとして期待していたものではない。

まさに、このセカンドシーズンがそのような内容だった。

そういうからには意味があって言っているんですよね?

それをこれから語っていく。

まずは何から語りますか?

そもそも論として、たぶん、開発者がゲームというものが何か、わかっていないのだろう。

そんな馬鹿な・・・。

ゲームは人それぞれ遊び方がある。

オフラインゲームで例えると、最後まで普通にクリアしていく人もいれば、最後の近くまでプレイしてやらなくなる人もいる。おまけ要素に入れ込む人もいれば、コアにやり込む人、複数回プレイする人もいる。

オンラインゲームではなおのことで、キャラクターの育成であったり、人とのコミュニケーション、見た目や家の飾り、独自イベントなどなど、遊び方は人それぞれある。

ファーストシーズンのこれらがうまく機能していたと思われる。

もちろん、システム的に至らな部分あるので、なんでも良いということはないけど、それぞれが自分の意志で遊んでいたように思う。

セカンドシーズンでは違うということですか?

セカンドシーズンでは遊び方を固定させる方向に動いている。

経験値をたくさん上げるからやりなさい、と。

レベルを上げればこんなコンテンツがあるよ、とね。

だけど、人それぞれ遊べばいいだけで、無理にレベルを上げさせる必要なんてないんだよ。

そもそも、今までレベルを上げてこなかった人は、バトルコンテンツを必要以上に望んでいなかった層なんだから。

上げたい人が上げやすい環境を作るのは良いことなのだが、強制的にそうさせる必要はない。

特に、他の人が遊んでいた要素を強制的に経験値稼ぎに向かわせる必要なんてなかったんだよ。

そして、より重要なことは、経験値を稼ぎやすくしたからといって、ゲームが面白くなるわけではないということ。

単に楽になるだけでしかない。

具体的には過去『DQ10、バージョンアップ2.3で追加されるレンダーシアモンスター討伐依頼から見る絶望』で触れた日替わりモンスター討伐のようなことでしょうか。

新大陸では日替わりモンスター討伐ではなく、週に1回の討伐で入手も経験値のみに変わりました。

まさに問題の多くはこうしたところに集約されている。

個々人が好きな目的で遊べていたモンスター討伐が、新エリアでは週1回になり、なおかつ経験値のみしかもらえなく改悪された。

人によっては日替わりモンスター討伐はゴールド目的しかないじゃないか、という短絡的な発想を持つ人もいるが、そうでない遊び方をしている人もいた。

しかし、そういった遊び方を大幅に制限する内容に改悪してしまった。

メタル迷宮も、メタル系は経験値が多い分、倒しにく逃げやすいというコンセプトを無にするような内容になっている。

ですが、特に戦闘系コンテンツはレベルを上げる以外に遊び方なんてないような気がしますが・・・。

1stでは戦闘系コンテンツでもユーザーがさまざまな遊び方をすることができた。

例えば、玉給という考え。

元気玉一つで、どれくらい経験値を得られるか、という一つの目安ですね。

玉給をユーザーが競うという遊び方が出来ていた。

どの敵でいくついったとか、どこの場所でこれくらい稼げた、とか。

その対象は全フィールドエリアのため、より稼ぎやすい場所を探す、というのも玉給を用いた遊びに含まれる。

しかし、これも試練の門や魔法の迷宮のメダル等で台無しになった。

はるかに高い玉給が出る中に、低い数字の玉給を競うことほどバカなことはない。

以前はユーザー間で言われていた玉給がほとんど話題にならなくなったのもこのあたりが要因となっている。

他には何かありますか?

転生探しもユーザー間で遊べたシステムだった。

モンスターリストから、どこのエリアのどの敵が転生するかを見つけるのは、一種のクイズ要素になっていたわけだ。

他のプレイヤーとのコミュニケーションの要素とも成り立っていた。

しかし、事前に対象モンスターを発表し、そうした楽しみも無くなった。時には落とすアイテムまで発表する始末。

先に上げた日替わりモンスター討伐は顕著で、100体討伐、転生狙い、チームクエストなど、複数のコンテンツと兼ねて遊べる要素であった。

しかし、新大陸では週1回になったことで、日々兼ねて遊んでいた人の楽しみ方が失われた。

ふむ。

せっかくのDQ10の良い部分をどんどん破壊していったのがセカンドシーズンと言える。

どんどんということは、まだまだあるということですね。

それは次回『ドラゴンクエスト10 セカンドシーズン 最終レビュー 中期』に続くのじゃ。

・・・・・・。

直近、直後の話題

1つ過去の話題:ゼノブレイドクロスの販売数はどれくらいか
1つ新しい話題:ドラゴンクエスト10 セカンドシーズン 最終レビュー 中期「スクラップ&スクラップ、そして強制へ」

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『ドラゴンクエスト10 セカンドシーズン 最終レビュー 前期「日本のゲームがダメになっていく過程を具現」』へのコメント

具体的な話は話題違いになるので語りませんが
どこぞのセガの月額無料のあのネットゲームも似たような感じですね。

運営の思うように遊ばないと修正が入り、運営が期待する通りの遊び方以外が出来なくなるという。
まるでダダをこねてる子供がゲームを作っているよう

投稿者 : 匿名

前だと低レベルでも楽しめるコンテンツを追加していくってことをDQTVとかで言ってた気がするけど、
今だと低レベルで遊ぶこと自体否定しているのかなって思えてしまう。
エンゼル帽を更に強化するらしいけど、いっそのこと最初からレベル60で始まるようにすればいいのに(皮肉)

投稿者 : しんのすけ

初期に比べれば遊びは格段に増えたけど
なんかすぐに飽きるって感じですね
歯ごたえがなさすぎます

投稿者 : 匿名

面白さの点で言えば、プレイヤー側が手探り状態で色々試してたファーストシーズンが面白いのは仕方が無いかと。セカンドシーズンでは先駆者たちの努力によるテンプレ化と緩和で試行錯誤する必要のなくなったものが多いですし。
運営としても試行錯誤するのは、サブストーリーだけにしようという判断なのかな。
かつてのインタビューで言っていた、「毎日遊ぶ必要のない・ヘビーユーザーは物足りなく感じるかも」は貫いているようですが、「Lv上げを楽にしすぎると、何が喜びなのかを見失う・先行プレイヤーが損と感じないように」は変更せざるを得なかったのでしょう。
成功失敗自体を楽しむゲームデザインよりも、確実な結果を望むユーザーも多いですし、幅広いユーザー層を持つドラクエであるがためにプレイヤーに努力を求めにくいのかも。

投稿者 : 匿名

まこなこさんレンダーシアの討伐気に入らないみたいですけどこれ以上日課増やされても困りますし、週課で他者にあげれるようにしてしまうと良い依頼出たら1週間売り放題になってしまってそれはそれで問題ですよ、今のような感じが気楽で良い感じですかね。メタル迷宮も交換比率悪すぎて本当に忙しい人向けなんじゃないですか、特典やらで貰って使ってる所しか見たことないです。メタル狩りで上げるのをどうのこうの言われてる人多いと思うんですけどネトゲから見ればおかしいかもしれませんけど従来のDQしか知らない自分としてはDQでレベル上げといえばメタル狩りなので全く違和感がないです。1.0-1.5時代は何をするにしてもとりあえず時間かけろって感じで辛かったんですけど2.0以降の緩和でとても助かっています。DQで初めてのネトゲって人は多いので従来のネトゲ感覚で話を進めてるまこなこさんの話を聞いても???ってなってしまうんですかね。他の記事については賛成できることが多いですけどDQの記事に関しては何かよくわからないこと言ってるなってなってしまいます

投稿者 : 匿名

「駄目になった」っていうか、明らかにまこなこさんが
「ドラクエに付いていけなくなった」だけだからなぁ。

元々初心者・ライト層をターゲットにしてるドラクエ10の運営からすれば
複数アカウントをカンストするまでやりこむ熟練者はターゲットではないし。
「飽きたらしばらく離れてください。その間も元気玉は貯まるので
 また気が向いたら戻ってきてね」ってぐらいの気楽なスタンス=ドラクエ10なので
どんどん必死にやりこんでいく人にはあまり合わないんだよね。

是非、まこなこさんにはFF14をレビューしてほしい

投稿者 : 名無し

オレが作ったものをやらない奴は許さない

そんな心の声が聞こえてくるようなバージョンでした
ま、結局全アカウント課金も止めたのでもう文句言える立場でもなくなりましたが
ゲーム自体がもう衰退していくのでしょう、ドラゴンクエストというブランドを持ってしても課金コンテンツありきじゃないと儲からないんだから

投稿者 : 匿名

そうですか。私はファーストの3倍くらいは面白かったと感じています。
人それぞれですね。

投稿者 : 匿名

まあ、言いたいことは理解できないでもない。
ゴールデンタイムに深夜アニメを流された、というのはいい例えだね。
ver1と2でかなり方向性が変わってる。

でも世間にどちらが求められているかというと、圧倒的に後者なんだよな。
確かに藤澤時代の方がゲーム性はあったかもしれないけれど、
ドラクエとしてやるには敷居が高すぎたように思う。
何より日本のユーザ側に「オンラインゲームは長く付き合う物」の認識がなかった。
最初からその認識があったまこなこからしたら、
2ndのゲーム性緩和は理解できなくても仕方がなかったのかも。

投稿者 : 匿名

時間の有り余る人間の意見ですね
毎日、1、2時間しかプレイできない社会人からしたら、アタナが批判してる部分を
削除したらとてもプレイなんか出来ないし投げてますよ
自分は去年の12月に始めましたけど、日替わりも週替りもメタル迷宮も大助かり
ドルボードのスピードアップ、水撒きも楽になったし、最近始めた同じような
人達には大好評の改善ですよ
後から入る新規が置いてけぼり食わないように配慮してるのが気に喰わないのかな

投稿者 : 匿名

特に遊びを制限されている感じは受けませんけどね。

討伐にいくのもハウジングを楽しむのも相変わらず自由ですし
やらなければならない外伝ストーリーはありますが
Ver3のネタバレに絡む関係上そこは仕方ないと思う所もありますし。

1ファンだったからこそ、現状を悲観し、手のひらを返された心情は
分からなくもないですが、現役プレイヤーとしては今でも十分
楽しめますし、痛烈に批判するほどでもないと思います。

こうなったから、こうしなきゃいけない、こうあるべきと
縛っているのはむしろ、まこなこさん自身じゃないでしょうか。
だとすれば、それは悲しい事だと思います。

投稿者 : 匿名

投稿者 : 匿名 2015年4月15日 00:00
貴兄の意見で凄い納得した
MMO初の自分やその周りの人間と、まこなこのようなMMOにどっぷり浸かっている
言葉悪いが廃人とではまったく見方も代わり、だから自分にはこの人の意見が
見当外れのトンチカンなこと言ってるように映るんだな

投稿者 : 匿名

アホか
緩和は遊び方を固定させているんじゃなくて遊びの幅を広げているんだろ
レベルを上げやすくしていろんなコンテンツに触れてもらおうってわけだ
正直あんたみたいなレベルを上げやすくなってコンテンツを強制されたと思っているやつなんてほとんどいないレベル上げが楽になったと喜んでいるやつが大多数だろう

投稿者 : 匿名

で、無能の緩和政策により、現在のスカスカ状態に至ると。
Ver3の惨さを見ると、いかにまこなこ氏の見識が正しかったか分かる。
たまにびっくりするくらい素っ頓狂なことも言うけどなw

投稿者 : 匿名