任天堂株主総会2013年

任天堂の株主総会があったので行ってきた。

京都で毎年行われていますね。

場所はいつものように京都の任天堂本店ですね。京都府京都市南区上鳥羽鉾立町11-1です。7階の会議室で行われます。 

では、さっそく取り上げていきましょう。

任天堂に関しては、毎年オフィシャルサイトで質疑応答を掲載するようになったので、細かい質疑応答を載せるのはやめようかと思う。

なので、簡単に気になったもののみ取り上げる。

まず、回答の中で、次のような話があった。ここだけは宮本茂が述べた発言だ。

『開発の規模、WiiUになってHDになったことで普通に作るより倍ほどの人がかかり、時間もかかる。言い訳なんですが、ソフトが遅れ気味なのは、読み誤ったと言えば読み誤ったのですが、なかなかちゃんとした仕上げをしようとすると時間がかかってしまう。このあたりは挽回してきた。

新しいフランチャイズが無いじゃないかと言われるが、E3では任天堂のキャラクターを中心に展示したから。任天堂にはそれがあるということがメディアが広がった中で唯一の強み。

新しいフランチャイズを作るというのは新しいキャラクターではない。ゲームの仕組み、メディアの使い方が新しい商品であって、キャラクターではない。

ニンテンドッグスとか脳トレとかWiiFit(Wiiフィット)は全部新しいフランチャイズだと思っている。』

他はすべて岩田社長の発言ですね。

その発言の一部を紹介。

『新しいすれ違いのゲーム、1週間ほど前から配信が始まったばかりだが日曜日までにだいたい20万以上の方に何らかのゲームを有料でダウンロードしていただいた。マス宣伝をしていない状態でのことなので、私たちとしては順調。』

『コミットメントという言葉を使ったことで辞任を示唆という記事が出たが、私は質問に対して自分の進退に語ったことはない。一つのプラットフォームは少なくとも5年サイクル、単年度の成績でどうこうすべきではない。

この業績をどのように達成することに対してエネルギーを使っており、万が一達成できない時のために、そのシナリオはどうするのかを考えるのにエネルギーを使っていないし、具体的に語る段階でもない。

目標の達成に向けて最善の努力をし、必ず達成したいという意思を持っているのがコミットメントの意味。

出来ない場合はどうこうは他の方がどう思われたかが報道されている。』

『サードパーティのソフトの発表が少ないのはご指摘の通り。

海外では任天堂に対しては有力ソフトを供給しないメーカーも一部ある。逆に、主力タイトルを展開する大手メーカーもある。一様にそうなっているよりかは個体差がある。

WiiU発売時にはたくさんのソフトが出たが、それらのソフトは他機種で発売されたものを移植したものが中心。後から出ているので、セールス上思わしい結果が出なかった。それで悲観的になったところもある。

今年は他の機種と同じタイミングで出せる、その時にWiiUがどういう勢いであるのか。そうした中でヒットが出ると、多くのソフトメーカーが考え直す。年末までに成功例を作り、来年以降の流れを変えていく。』

『訴訟関連損失は訴訟があって賠償金を払わなければいけないときに計上する必要がある。世界中に知的財産権を侵害しているという判決が出やすい地域でわざと選んで訴訟が起きる。第一審で出た判決によって費用計上している。将来、控訴審で主張が認められたら、これは損失から振り替えて利益になるはず。

28億円は具体的には一部ニュースになったトミタテクノロジー社から特許権の侵害で32万米ドルを支払うべきとの陪審判決が出た。』

『Wiiバイタリティセンサーは大規模なモニターをしたら、理論通りに反応が現れない。発表しながら具体的な言及がないのはおかしいというのは申し訳なく思う。発表したので問題があるのに市場に出すのは良くない。結果的に物にできていない。発売はペンディング状態。

発表したことができるだけ守れるようにというのは企業として当然の努力。一方、守ることだけに終始するあまり、仕上げの品質が犠牲になったり不完全なものを世の中に送り出すのは、これまで築いてきた信頼が台無しになる。』

『世の中ではたくさんの、人の首を切ることによって業績を回復させることもよく言われる。だが、任天堂ではそれぞれの分野の人がそれぞれの仕事の中身で全体の任天堂があるので、一部を取り出して会社がつらいので会社を去ってほしいとやるのは、長期的に任天堂の力を強めることにならない。』

『うちはたぶんトンカツは凍って出ていないと思いますけど。』

以上でしょうか？

まあ、こんなもんで良いでしょう。

あとは、ゲームユーザーサイドの質問が多く、また、抽象的な発言も多かったので、そうしたものはオフィシャルの詳細を後日見ていただけたらと。

だいたい2時間5分くらいで株主総会は終わった。

どうでしたか、今回の株主総会は？

どんどん悪化している気がする。

悪化しているんですね。

まず、1人目の質問が、自分の書いてきた作文を突然読み出して・・・。

作文ですか・・・。

4分くらい、紙を見て比較的早口でしゃべっていき。早口で4分だからね。かなり長く感じたよ。自分のゲームの考えのようなものを述べたりして無題に時間が過ぎ。

しかも、わざわざニンテンドーダイレクトのネット配信の言い回しを意識して、岩田社長と宮本専務に「直接」お窺いします、とか言って・・・。

そして、それに対して時間稼ぎなのか、岩田聡も長々と返答したりして、余計だらだらした感じになり。

その人以外はどうでしたか？

なんだか、株主総会ではなく、社長に訊く、のコーナーになってしまって・・・。

社長が訊くのではなく、社長に訊くのですね・・・。

バーチャルボーイをニンテンドー3DSにとか、ゲームの感想を述べて終わりとか。ほんと、まいった。

そういった人を意識して選んでいるのか、逆にじいさんばあさんの質問者がほとんどいなかった。毎年滑った話をするおじさんは指名されていたけど。

あえてそういう人を選んだのかもしれないけどね。

今までもファンによる質問が多い傾向にあったかと思いますが、なぜ今年は特にそう思ったのでしょうか？

指名を意図的にしたというのもあるだろうけど、それ以外にも理由がありそうだ。

それは？

どうも、任天堂の株主総会に参加して、それをtwitterやサイト、ネット動画配信などで話題にして注目を集めようとしている人が多く参加していたようで。

例えば、twitterで見かけたものだと、質問は一人一問と指定されていたが、俺は2つ質問したぜ、これがテクニックだ、みたいなことを書いている人を見かけた。

こうしたネットを用いて自己顕示欲を高めようとする人が、株主総会という場を考えずに質問をしだした結果が、今回の株主総会になったような気がする。

リアルタイム配信とかやっていて注目を集めようとしていた人もいるようですね。

あと、『ソニー株主総会2013年、PS4初プレイなど』でマリオの帽子をかぶった株主がいたと紹介したが、どうも売名行為をしようとしてそういったことをやっていたらしく。この人も、ネット配信などで話題を集めようとしているようだ。

で、今回の任天堂の株主総会にも来ていて・・・。

居たんですか・・・。

しかも、議長席の真正面最前列に・・・。

岩田社長の目の前ですか・・・。

質疑応答になったときに、最初は手を上げずに、左右をきょろきょろ見て挙動不審な行動をとっており。

アスキーアートで、クスクス笑われて左右を見るものがあるが、まさにあれと同じ行動で笑った。

その後、手を上げるようになったのだが、指名されず終わっていたよ。

かわいそうに・・・。

このように、ネットで話題になって売名行為をしようという人が株主総会に来て質問をしようとしているため、質問の質が大きく変わっていったのかな、と。

それと、ニンテンドーダイレクトで岩田聡が自ら出ていることも、会って質問してみたいと思わせる原因かもしれない。

じいさんばあさんのお茶が無くなったとか、駅からバス出せとか、そういったどうでもいい質問よりかはマシと言えばマシだが。

でも株主総会でする質問や話じゃないよな、というのが多すぎた。

後は、話が無駄に長いのも多いし。最初の人は論外だが。なんでメモしてきているのに長いんだよ、と。メモしているのはほめたいのだが・・・。

せっかくまとめたのに意味がありませんね。

全部が全部、そういった人ではなく、的確で端的に質問している若い世代の人も多く見受けられて何よりだが。

それにしても、ニンテンドー3DS所有率が高くて焦る。かなりの人が本体を出していたりして。パッと見た感じ、若い世代の人も多く、ファン株主的な質問が多くなるのも仕方ないのかもしれない。

では、恒例のお土産を見ていきましょう。

次の通りだ。

• ポケットモンスター焼きチョコ わくわく遊園地
• ポケットモンスター ホワイト2 トランプ
• 任天堂CSR2013冊子
• 辻利 宇治抹茶入り緑茶

そういえば、任天堂の新しい社屋はどうなりましたか？

まだ工事中。写真があるので、説明していく。

近鉄の十条駅から見た任天堂新社屋。右手奥に見えるのが、今現在の本店だ。

任天堂新社屋の最寄り駅になる近鉄十条駅。規模の小さい駅で、急行も止まらない。新社屋が出来た後には急行が止まるように近鉄に働きかける必要があるだろう。

近鉄十条駅からすぐの位置で見た任天堂新社屋。

十字の交差点の対角線に位置する。近くにはデイリーストアのコンビニがあった。

完成時期は2014年2月あたりと考えてよいのだろうか。この時期までには完成しているだろう。

トラックが出入りしている場所から見た新社屋と、左手奥には現在の本店。敷地内には幅広い空間がある。たぶん、駐車場になると思われる。

高々と伸びている工事用クレーン。新幹線の京都駅からでも見え、実はカプコンの株主総会にいく道中、新幹線の中からでも見ることが出来た。

以前からたびたび、この土地の情報を取り上げてきましたので、感慨深いものがありますね。

と、いうことで任天堂株主総会2013年の話を終える。質疑応答の詳細は後日オフィシャルサイトで公開されるので、そちらにて。