ゲーム専門店のゲームズマーヤが閉店へ、なぜここまで注目を集めた店舗なのか、ゲーム専門店はこれをもって歴史を終えた

と、いうことだそうな。

何が、ということなのですか・・・。

ゲームメーカーの話でもありませんし、普通の人ではまったくわかりませんが・・・。

東京都の東端の葛西という駅の近くにあるゲームズマーヤというお店が閉店することになりました。

35年の歴史があるようで、ちょうど35年前はファミリーコンピュータが発売された時でもあります。

なんで一つのお店の閉店をいちいち取り上げるのですか・・・。

結構有名な店舗で、雑誌への寄稿や有名なゲーム関係者もゲーム発売日等に訪れることのあるお店です。

そうしたことからゲームの個人規模の小売店としては異例の知名度となっています。

さまざまなゲーム関連のイベントにも呼ばれているなどもしています。

ゲーム専門店の終焉をここに迎えた、という意味も含めて、大きな意味のある出来事でもある。

ネットでブログ形式で情報配信をしていることもあって、小売店の状況等がわかりやすかった、ということも、ネット上で話題になっていた要因の一つでもあった。

で、どうして閉店するのでしょうか?

オフィシャルサイトでは、健康上の理由をあげていますね。

それもあるだろうけど、経営が成り立たなくなっていたんだろう。

健康上の理由は、精神的なところから来るものじゃないかと推測されるが、その理由は経営がうまくいってないから、ではなかろうか。

で、今回は、先にゲームズマーヤがなぜここまで注目を集めることになったのかという経緯やゲーム専門店としての立ち位置と、今後の個人規模レベルのゲーム専門店について取り上げていく。

注目を集める理由は先ほど語ったばかりじゃないですか・・・。

それは表面上のことだけだ。

それ以前のことから取り上げていこうと思う。

ちょっと内容は昔のことになるので、直近、どのような店舗運営をしていたかはわからないので、この点はご了承を。

ネット上で話題になる前ということですね。

このお店、別にすごく大きなお店でもなく、昔ながらのゲーム専門店であった。

昔のゲーム専門店はフランチャイズ形式のお店が多かったのだが、このお店はそうしたところに入らず、独自に運営をしていた。

葛西という土地は、東京の東側にあるのだが、結構な人口密集地でもあり、ベッドタウンとして人はすごく多いという印象のある地域。

だが、ゲーム専門店は、実はそれほどなかったんだよね。

あったとしても、駅から離れたところにフランチャイズ店があって、このゲームズマーヤのように駅近くのお店はほとんどなかった。

このゲームズマーヤも駅から少し小道に入らないと行けない場所なので、立地がいいとまでは言わないが、駅近であるという点で、他より優れていた。

それこそ、おもちゃ屋がゲームソフトを売っていたような状態だったので、専門店として注目を集める存在であったわけだ。

だからこそ、有名になったのですか?

いや、これくらいであれば、別に他のゲーム専門店も多数ある中では、まったくといって特徴もない。

このお店のすごいところは、いろいろと積極的にソフトの販促を店頭で展開したところ。

メーカーって、時折ディスプレイコンテストのようなことをするんだよね。

なんですか、それは?

店頭で該当するソフトをいい感じに展示して、PRしてください、というコンテスト。

たいてい販促ツールが送られてくるので、それを用いて平台などでソフト飾って展示してね、って感じ。

そうした状況の写真をメーカーに送ったりすると、優秀賞としてグッズ等のプレゼントがもらえる、というコンテストをメーカーがするわけだ。

このゲームズマーヤは、そうしたことに結構積極的に協力していて、それがきっかけでゲーム業界内で知られる存在になっていると思われる。特に営業の方に。

メーカーとしては店頭で大々的にPRしてくれるのはうれしいことですね。

当然、営業はそうしたお店を視察に行くわけだ。

そうしたことから、メーカーとの関係性を深めていったと思われる。

その後は他の人も知っているように、普段では個人規模のゲーム専門店は呼ばれないようなメーカーのソフト発表会の招待状を貰ったりすることになる。

さらに先には、ゲーム雑誌への寄稿や、メーカーの有名なクリエイターが訪れる店舗として知られる存在となった。

これはゲーム雑誌の寄稿が先か、クリエイターが訪れだすのが先かはわからないけど、その前段階では積極的な店頭でのソフト販促の協力があってのものだということを知っておく必要がある。

以前ネットで見た話として、ここのお店だけソフト発表会の招待状を貰ったり、有名クリエイターが訪れてずるい、というようなものがあった。

だが、そのはるか前にメーカーにとっても店舗にとってもプラスとなる活動をしてきた、ということを忘れてはいけない。

それを知らないから、ずるい、の一言で終わらせるんだろうけどね。

もっとも、東京にあるお店ということで、営業が訪れやすいという立地的なメリットは十分あったことも事実。

さすがに地方でいかにディスプレイ等を頑張っても、なかなかメーカーに知ってもらう機会はなかっただろうから。

一般には見えないところの努力が、最終的に今まで生き残る原動力になっているわけですね。

この時代まで生き残っている個人規模のゲーム専門店はほとんどないからね。

それだけでもすごいのだが、今回紹介した過去も知っておくと、より個人規模のゲーム専門店としてここまで優遇されたというのもわかるだろう。

そうした歴史あるお店が、今回閉店となるわけですね。

最初の方にも述べたけど、健康問題と発表しているけど、その裏には経営上の問題もあるのだろう。

今のゲーム業界で専門店で生き抜くのは無理。

道楽としてやっていくのであればそれも可能だけど、まともに利益を上げていこうと考えたら、もう先も無い。

ここまでやってこれたのに、無理ですか?

別に今年に始まったわけじゃなく、何年も前からわかっていたことなんだけどね。

具体的に何が直近、大きく影響しているかというと、大きく分けて4つある。

1つ目はダウンロード販売。

それに伴う中古取引の減少。

2つ目はソフトのリリース数自体の減少。

いかにNintendo Switchのソフトが単体で100万本超えるのが複数あっても、それだけではまったく足りない。

3つ目はオンライン通販の隆盛。

言うまでもなくamazon.co.jp始め、多くのオンラインショップの存在が、地域によるメリットを享受してきた店としては厳しい立場に追いやられてしまっている。

また、オークションサイトを通じた中古面でも個人間の取引の増加なども多かれ少なかれ影響しているだろう。

4つ目はスマホアプリの存在。

ゲーム専門店で売る必要の無いものがゲーム業界の主流として存在し、そのためソフトのリリース数減少にも影響を与えている。

他にも4つ目と被るが、ゲーム専門店の稼ぎの一つであるトレーディングカード関連も、スマホアプリのカードゲームによって収益は減少しているものと思われる。

こちらは実態よくわからんけど、常識的に考えて、昔ほど荒稼ぎはできていないだろうから、ゲーム部分の減少を補うに至らない。

理由は一つでもないわけですね。

将来的にはコンシューマー系もダウンロード販売主流になるだろうし、そうなってくると、ますますゲーム専門店の意味はなくなる。

正直、畳むのが遅すぎたくらいとも言えなくもないが、店側としてはいつまでのやり続けたい気持ちもあっただろうから、なんともいない。

業態変化しようにも、今、気楽に変化できる先もない。

ここ最近まで生き残っていた他のゲーム専門店もここ数年で店を畳んでいるような状況も時折見かけるし、それこそ、ゲーム専門店というものは、このゲームズマーヤの閉店を持って、その歴史を終えたと言っていいのかもね。

今後はオンライン通販や大手量販店、大手デパートのみの店舗展開になるわけですね。

あとは漫画やCD、ゲーム等の複合系のお店の一部。

まあ、複合系も今後潰れていく所も増えるだろうけど、スマホの本体の販売等、いろいろと工夫もしているので、果たしてどうなることやら。

TSUTAYAやゲオなども閉店が相次いでいると言われています。

と、まあ、こんな感じ。

ゲーム小売店側の様子がわかる数少ない情報発信者でもあったので、そうした面でも閉店は残念であるが、よくぞここまで生き延びた、ということには敬意を表したい。

と、いうことで、直接ゲームには関係ないけど業界的な大きな動向でもあったので、取り上げてみた。

直近、直後の話題

1つ過去の話題:DQ10で6アカ復活へ、いろいろなコンテンツへ手を出し始めた
1つ新しい話題:PS4本体が品薄なのは別にモンスターハンターワールドの影響ではない、本当の理由は?

『ゲーム専門店のゲームズマーヤが閉店へ、なぜここまで注目を集めた店舗なのか、ゲーム専門店はこれをもって歴史を終えた』へのトラックバック

トラックバックURL: https://www.makonako.com/mt/mt-tb.cgi/5250

以前取り上げた話題に対するコメントで興味深いものがありましたので紹介します。 ... 続きを読む

『ゲーム専門店のゲームズマーヤが閉店へ、なぜここまで注目を集めた店舗なのか、ゲーム専門店はこれをもって歴史を終えた』へのコメント

マーヤさんは問屋業もやっていたという情報があったと思います。
メーカーの新入社員が販売現場を勉強するために、マーヤの店頭に立って働かせる、
なんて話もありました。
ブログの情報が良くも悪くも話題になっていたお店なので、なくなるのは寂しいですね。

投稿者 : 匿名

ツタヤやブックオフ大量閉店のニュースを知っていればある程度のことは邪推できるが
推測だけでここまで言うのは誹謗中傷にあたるのではないだろうか
貸店舗じゃないから損益分岐点はかなり低く、トレーディングカードの販売と
大会も開催していたようだから、趣味の範囲で損しない程度には続けられたはずだ
それでも辞めると言うのはやはり年齢と健康上の問題なのだろう

投稿者 : 匿名

35年経ったら人間誰しもガタは来るから
当時30として65歳だと考えれば企業なら定年退職の年
実際に店舗に行ったことあるけどどう見てもそれ以上の年齢
生涯現役!って人もいるけど余裕があるなら第二の人生に生きるのも悪くないんじゃない?
って言うか日本って定年後も働き続けたい(or働かなきゃ食えない)って人多いよね

投稿者 : 匿名

少子化でユーザー増加も見込めませんしね
ネットに依存する形で通販やダウンロードなど実店舗が厳しい立ち位置になってしまいました

投稿者 : 匿名