ゲーム・漫画・アニメ雑誌の販売数の現状2017年版、カドカワの詐称が目立つ結果に

毎年紹介しているゲームや漫画、アニメ雑誌の販売数の紹介をしたいと思います。

データは「マガジンデータ2018」を元にしています。

以前の情報に関しては『ゲーム・漫画・アニメ雑誌発行部数』をご覧ください。

では、いつも通り、印刷証明付発行部数と公称発行部数の違いを説明しましょう。

以前と同じ紹介文をお伝えします。

『「印刷証明付発行部数」というのは、実際に印刷した部数だ。逆に「公称発行部数」とは出版社が勝手に言っている数字で、実際に刷られた数でもないし、売れた数でもない。たいてい、実際に刷られた数の数倍の値を述べていたりするので、まったく信用にはならない数字だったりする。』

『印刷証明付発行部数の方が好ましいことは事実なのだが、これも実売ではない点には注意。広告効果を大きく見せるために、売れていなくても刷るだけ刷って、廃棄とかもあるから。印刷コストと広告費とのバランスを考えてのものなので、こうしたこともありうるということも伝えておこう。ただ、それでも公称発行部数よりかは無茶な数字は出てきにくいので、印刷証明付発行部数の方が参考になることは言うまでもない。』

これを前提として、数字を見ていきましょう。

では、ゲーム雑誌から見ていきましょう。カッコ内は昨年の数字です。集計の数字は2016年10月から2017年9月の数字になっています。千の位を四捨五入して記入しています。

今回は2010年から久しぶりに電撃プレイステーションの数字が公称発行部数ですが掲載されています。

雑誌名 印刷証明付発行部数 公称発行部数
週刊ファミ通   30万(30万)
電撃プレイステーション   16万(未掲載)
コンプティーク   8万(8万)
B'sLOG   9万(9万)

2010年のデータでは印刷証明付発行部数で13万部。

今回は公称発行部数で16万部と、なぜか伸びている数字。

いかにも公称発行部数が下駄を履かせているのかがわかる状況だ。

まあ、こうした詐称をいつまでも改めないあたりが、ゲーム業界の出版関連といったところか。

しかも、全部カドカワ傘下。

続いて漫画雑誌を見ていきましょう。漫画雑誌はしっかりと印刷証明付発行部数を発表しているところが多いです。

雑誌名 印刷証明付発行部数 公称発行部数
少年ジャンプ 190万(222万)  
少年マガジン 94万(103万)  
少年サンデー 32万(35万)  
少年チャンピオン   50万(50万)
少年エースA   10万(10万)
Vジャンプ 21万(26万)  
月刊コロコロコミック 79万(84万)  
月刊マガジン 43万(51万)  
ジャンプスクウェア 22万(26万)  
週刊ヤングジャンプ 54万(56万)  
週刊ヤングマガジン 40万(42万)  
ヤングアニマル 10万(11万)  
アフタヌーン 6万(7万)  
ガンダムエース   12万(12万)
ビッグコミックオリジナル 50万(51万)  
モーニング 21万(23万)  
なかよし 10万(10万)  
りぼん 17万(18万)  
ちゃお 45万(49万)  
LaLa 12万(13万)  
花とゆめ 12万(13万)  
BE LOVE 9万(10万)  
クッキー(Cookie) 5万(5万)  
Kiss 8万(8万)  
YOU 8万(9万)  

パッと見ると、少年誌系が大きく落ちている感じか。

逆に大人向けや女性向けはあまり変わらないといった感じ。

まあ、軒並み落ちていて、上がっているところは無いんだけどね。

Vジャンプは大きく落としているけど、前年が異様に上がっていたので、その反動かと。2年前と比べると、実はあまり変わっていない。いったい去年はどういった特典を付けたのだろうか。

そして、カドカワはマンガ分野でも公称発行部数という厚顔無恥な状態。載せていない多くのカドカワ系マンガ雑誌がこのような状況。

一応、なんたらウォーカーとかは印刷証明付発行部数を載せているので、全部署というわけではないんだけどね。オタク系は総じてこんな感じ。

最後にアニメ系雑誌です。声優系雑誌も含みます。

雑誌名 印刷証明付発行部数 公称発行部数
Newtype   11万(11万)
アニメディア 4万(5万)  
アニメージュ 5万(6万)  
Megami MAGAZINE 2万(2万)  
月刊声優グランプリ 2万(2万)  
声優アニメディア 1万(1万)  

有力どころが微減ですね。

ちなみに、カドカワのNewtypeは公称発行部数11万だそうな。他のアニメ系と比べて2倍という・・・。

この辺りはもうそういう企業として捉えていくしかないようですね。

昔はちゃんと公称発行部数を挙げていたんだけどね。

2014年の段階で公称発行部数7万部だった。

どうですか、今年を振り返ってみて?

もう何も言うことないかな。

ゲーム雑誌は論外だし、マンガ雑誌もあまり盛り上がりが無い。

例年言っているけど、これは電子書籍で減った分をカバーしているかもしれないし、していないかもしれない。

電子書籍の売れ行きのデータが無い限り、これ以上、この紙媒体として出版した分だけの数字を見ていても、意味がないように思える。

というわけで、この「ゲーム・漫画・アニメ雑誌の販売数の現状」は、今年で終えたいと思う。

2005年から12年とかなり長い間取り上げてきたけど、さすがにそういう時代でもないだろうしね。

ということで、今までご覧いただき、ありがとうございました。

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