ゲーム・漫画・アニメ雑誌の販売数の現状2013年版、嘘偽りの角川

毎年紹介しているゲームや漫画、アニメ雑誌の販売数の紹介をしたいと思います。データは「マガジンデータ2014」を元にしています。

以前の情報に関しては『ゲーム・漫画・アニメ雑誌発行部数』をご覧ください。

では、いつも通り、印刷証明付発行部数と公称発行部数の違いを説明しましょう。

以前と同じ紹介文をお伝えします。

『「印刷証明付発行部数」というのは、実際に印刷した部数だ。逆に「公称発行部数」とは出版社が勝手に言っている数字で、実際に刷られた数でもないし、売れた数でもない。たいてい、実際に刷られた数の数倍の値を述べていたりするので、まったく信用にはならない数字だったりする。』

『印刷証明付発行部数の方が好ましいことは事実なのだが、これも実売ではない点には注意。広告効果を大きく見せるために、売れていなくても刷るだけ刷って、廃棄とかもあるから。印刷コストと広告費とのバランスを考えてのものなので、こうしたこともありうるということも伝えておこう。ただ、それでも公称発行部数よりかは無茶な数字は出てきにくいので、印刷証明付発行部数の方が参考になることは言うまでもない。』

去年のコピペですな。

そういう言い方は止めてください・・・。

では、ゲーム雑誌から見ていきましょう。カッコ内は昨年の数字です。集計の数字は2012年9月から2013年8月の数字になっています。千の位を四捨五入して記入しています。

雑誌名 印刷証明付発行部数 公称発行部数
週刊ファミ通   50万(50万)
ファミ通DS+Wii 4万(4万)  
ファミ通コネクト!オン   8万(8万)
アルカディア   4万(12万)
コンプティーク (5万) 10万
B'sLOG   12万(12万)

注目すべきは角川書店のコンプティーク。前回までは印刷証明付発行部数を発表していたものの、今回から公称発行部数、つまり実態を伴わない数字の発表に変更。

2年前は6万で昨年は5万と減少傾向から一気に数字が10万とアップしている。

交渉発行部数がいかに嘘偽りの数字かがわかる一例だ。

露骨ですね。

角川書店と言っても、他の角川系雑誌ではしっかりと印刷証明付発行部数を発表している。

オタク系部門だけが嘘偽りで塗り固めようとしている姿が窺えて情けない。

そんな中、業務用ゲーム雑誌のアルカディアが12万から4万に変更されている。

続いて漫画雑誌を見ていきましょう。漫画雑誌はしっかりと印刷証明付発行部数を発表しているところが多いですね。

雑誌名 印刷証明付発行部数 公称発行部数
少年ジャンプ 281万(284万)  
少年マガジン 137万(144万)  
少年サンデー 51万(54万)  
少年チャンピオン   50万(50万)
少年エースA (6万) 8万 
Vジャンプ 29万(30万)  
月刊コロコロコミック 60万(70万)  
月刊マガジン 70万(74万)  
ジャンプスクウェア 33万(35万)  
週刊ヤングジャンプ 61万(66万)  
週刊ヤングマガジン 61万(67万)  
ヤングアニマル 14万(16万)  
アフタヌーン 9万(9万)  
ガンダムエース (11万) 12万 
ビッグコミックオリジナル 65万(67万)  
モーニング 30万(31万)  
なかよし 15万(17万)  
りぼん 20万(21万)  
ちゃお 55万(62万)  
LaLa 14万(16万)  
花とゆめ 16万(17万)  
BE LOVE 12万(13万)  
クッキー(Cookie) 7万(8万)  
Kiss 9万(9万)  
YOU 11万(13万)  

ここでも見て取れる安定の角川クオリティ。

角川系の「少年エースA」「ガンダムエース」が共に公称発行部数に変更。

秋田書店の「少年チャンピオン」は以前から安定の公称発行部数。

なんか、あれじゃない?

なんですか、あれって?

秋田書店と言えばつい最近話題になったアレがあるが、角川もその仲間入りみたいな。

そういうことを言うのは止めてください・・・。

でも、こうして騙そう騙そうという流れを見ていると、何があってもおかしくないよな。

何があるかとは言わないが。

最後にアニメ系雑誌です。声優系雑誌も含みます。

雑誌名 印刷証明付発行部数 公称発行部数
Newtype 8万(10万)  
アニメディア 6万(8万)  
アニメージュ 6万(7万)  
Megami MAGAZINE 4万(5万)  
月刊声グラ 2万(2万)  
声優アニメディア 2万(2万)  
電撃ホビー   15万(掲載中止)
ハイパーホビー    8万(8万)
ドラゴンマガジン 4万(3万)  

アニメ系はアニメにヒット作が無いこともあってか全体的に低調。とはいえ、確実にユーザーはいるといったところか。

去年は掲載されなかった電撃ホビーは再び再掲載。15万という数字は掲載中止前の、つまりは2年前の数字と同じ。

以上ですが、振り返ってどうですか?

全体的にパッとしない数字であることは言うまでもない。

ただ、一つだけ留意してもらいたいことがある。

どういったことですか?

あくまでこの印刷証明付発行部数は紙媒体で印刷された数字であるということ。

昨今では電子書籍として雑誌を提供しているところもあるだろうから、そうしたものを考慮すると以前と変わらなかったり、増えている可能性もある。

なので、単に数字の上下だけを見るのではなく、その雑誌や会社がどういった活動をし、どうなっているのかを判断する必要がある。

なるほど。

だから角川グループの雑誌は印刷証明付部数から公称発行部数に変えたんですね。

いや、それはないだろ。

それなら「ニュータイプ」だって公称発行部数にするし、他の角川系雑誌もすべて公称発行部数にするだろうから。

あくまでオタク系の一部が公称発行部数に変えただけなので、都合の悪い数字を見せたくないという表れでしかないのだろう。

そうですか・・・。

今後どうなるのか、電子書籍との兼ね合いも含めて見ていく必要があるだろう。

情報系雑誌に関してはすでにウェブで十分な役割を果たせているので、そもそも雑誌である必要性がないというのもあるのだが。

そうした意味では、ゲーム雑誌みたいに他のコンテンツに相乗りするだけのものより、アニメ雑誌のように新規の絵が載っていたり関係者へのインタビュー記事が載っている方が雑誌として価値があるのだろう。アニメ雑誌が大きく部数を落とさないのもそのあたりが関係しているのかと。

と、いうことで今回の話を終える。

直近、直後の話題

1つ過去の話題:アストルティア経済評論家が現在のDQ10経済を読み解く2013年12月版
1つ新しい話題:パズドラZ、早くも100万本突破、早い時期の突破の意味するところとは

『ゲーム・漫画・アニメ雑誌の販売数の現状2013年版、嘘偽りの角川』へのトラックバック

トラックバックURL: https://www.makonako.com/mt/mt-tb.cgi/4326

『ゲーム・漫画・アニメ雑誌の販売数の現状2013年版、嘘偽りの角川』へのコメント

コンプティークは艦これ効果で異例の増刷とかやってたから
あながちそう間違いではない数字な予感がするよ

去年より確実に増えてると思われるのに公称にする必要は無いと思うんだけどなぁ勿体ない

投稿者 : 匿名

コンプティークは艦これの影響かね

投稿者 : 匿名

週刊少年サンデーが週刊少年マガジンに大差で負けていて物凄くショック。
何であんなヤンキー御用達漫画本に草食系サンデーが負けるのか!
・・・草食系って省エネ系なんだろうなぁ。

投稿者 : 匿名

角川つってもブランドカンパニー化してるからな
ファミ通と電撃系は

投稿者 : 匿名

そういえば今じゃアスキーとエンターブレインは同じ会社だしメディアワークスとエンターブレインも同じ会社になっちゃったんだよな…

投稿者 : 匿名

アニメとかやるし、
艦これブームで売れてる風に見せたいんでしょ。
アキバとかじゃ売れてんのかもしれないけど、
本屋とかじゃ、入荷数変わってないっぽいし。

投稿者 : 匿名

コンプは艦これで何回も増刷してしてたの知らないのか
まこなこはもう少し情報を精査してから語ろうよ

投稿者 : 匿名

今年8月までのデータなら、艦これの影響はそれほど無さそうな気がしますが、どうなのでしょう?
来年のデータではかなり増えそうですが。

投稿者 : 匿名

毎年必ずこの記事にはコメントでお礼を言わせてもらっています。
こういう情報を他でどうやって知るのかいまいち解らないため、
毎年楽しみにしています。
来年もお願いします。

投稿者 : まふてぃ

2012年9月から13年8月だと艦これ効果はほぼ無いだろうな
少なくとも2倍に増えるなんてあり得ない
情報を精査とか言うなら時期もちゃんと確認しておけよ

投稿者 : 匿名

コンプの増刊BC化後すぐだな BC化後の分が反映されてないのか?

投稿者 : 匿名

詳細は割愛するが角川書店もBCだからな

投稿者 : 匿名

毎年楽しみにしてます。

ゲームオタ、マニア系(?)オタが心底馬鹿で
作ってる側も馬鹿にしてるんだなとw
出荷詐欺、発行部数詐欺、でも詐欺に引っかかって喜んでる人がいるってのが情け無い話ですね

もっと大胆にまこなこさんの想像で記事書いてくれても楽しいかも
このネタ面白いのにライバル少ないですし(理由は予想できますが)

投稿者 : 匿名