北米でのゲームソフト中古市場が活性化へ、最大手ゲームストップの数字や今後のゲーム業界への影響

2009年5月13日:北米でのゲームソフト中古市場が活性化へ、最大手ゲームストップの数字や今後のゲーム業界への影響
3月12日『米国のamazon.comでゲームの中古取扱いが開始、米国の中古事情と日本への影響』で少し米国での中古の状況を語ったけど、新たに情報が手に入ったこともあり、再び取り上げてみようと思う。
情報とは日経産業新聞2009年5月4日の記事ですね。米国の中古ソフト市場の拡大に関して記事が掲載されています。
その記事では、amazon.comの中古市場参入に関する記事も掲載されているが、もう一つの例としてゲームストップという北米のゲーム専門店の話が掲載されている。新品と中古、両方とも取り扱うショップだ。
ゲームストップと言われても、日本では聞きなれませんね。
Wiiが発売されたときに、あまりにも品薄状態が続いたため、安定してユーザーにお渡しできるように任天堂と協力してWii引換券を配布していたお店ですね。
で、そのゲームストップの売り上げや利益が好調というお話が載っている。利益の部分に関しては、新品ソフトよりかは中古が寄与し、他の小売店が苦戦するなか、大幅な増益となったそうな。そして、今季も2ケタの増益を狙っているとのこと。
不況に苦しむ中、すごい成長ですね。
2004年の段階では売上高で30億ドルを超えた辺りだったのだが、今では90億ドルとなっている。5年間でここまでの急成長は、ゲーム市場の拡大そのものもあるが、中古市場を手掛け、安定した収入を得ていたからこそ達成できたといえなくもない。
なるほど。
すでに4千店舗以上あるようで、今後もどんどん増やしていくとのこと。また、トイザラスや米国大手家電量販店のベストバイも中古ゲームの取り扱いを一部で開始した。
ここにきて、急に中古ゲーム市場が立ち上がっている感じですね。
で、こうなってくると何が起こるか、ということなのだが…。
何が起こるのでしょうか?
日本と同じになりそうだよな。
具体的には?
海外市場は、ソフトの発売日後も比較的安定して売れる傾向があったのだが、今後は日本のように発売日に集中して売れ、その後は新品が売れなくなる傾向が出てくるのではないかと。当然、売れない理由は中古市場があるからとなる。そうなると、今までのように海外は大量に売れるから海外進出を、という流れすら一考しなければならなくなるのではなかろうか。
日本ですと任天堂商品以外は軒並み発売後1か月くらいしか売れませんからね。それが北米でも同じような状況になると、メーカーとしても思惑が大きく狂うことは予想できます。
もちろん、そうしたことも考え、ネット配信であったりダウンロードコンテンツなどをやっていくのだろうが、中古市場による損失をすべて賄えるのかは微妙なところだ。とりわけ、不況に突入したこともあり、今までのように大量販売自体が危ぶまれている中、さらに中古市場が幅をきかすようになると、パタパタと潰れていくメーカーも出てくるのでは。
特にPS3やXbox360は開発費がかかりますので、回収するのも大変そうです。
ゲームメーカーにとってはますます厳しい状況が続きますな。

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ここ数年で、新品よりも中古を最前面に押し出してるショップがかなり増えた印象です。日本以上に中古が席巻しているのではないでしょうか。

投稿者 : アメリカ在住