ゲーム・漫画・アニメ雑誌の販売数の現状2012年版

毎年紹介しているゲームや漫画、アニメ雑誌の販売数の紹介をしたいと思います。データは「マガジンデータ2013」を元にしています。

過去7回実施していますね。以前の情報に関しては『ゲーム・漫画・アニメ雑誌発行部数』をご覧ください。

では、いつも通り、印刷証明付発行部数と公称発行部数の違いを説明しましょう。

以前と同じ紹介文をお伝えします。

『「印刷証明付発行部数」というのは、実際に印刷した部数だ。逆に「公称発行部数」とは出版社が勝手に言っている数字で、実際に刷られた数でもないし、売れた数でもない。たいてい、実際に刷られた数の数倍の値を述べていたりするので、まったく信用にはならない数字だったりする。』

『印刷証明付発行部数の方が好ましいことは事実なのだが、これも実売ではない点には注意。広告効果を大きく見せるために、売れていなくても刷るだけ刷って、廃棄とかもあるから。印刷コストと広告費とのバランスを考えてのものなので、こうしたこともありうるということも伝えておこう。ただ、それでも公称発行部数よりかは無茶な数字は出てきにくいので、印刷証明付発行部数の方が参考になることは言うまでもない。』

印刷証明付発行部数の方が、より現実に即した数字になっています。

では、さっそくゲーム雑誌から見ていきましょう。カッコ内は昨年の数字です。前回の集計の数字は2011年9月から2012年8月の数字になっています。千の位を四捨五入して記入しています。

雑誌名 印刷証明付発行部数 公称発行部数
週刊ファミ通   50万(50万)
ファミ通DS+Wii 4万(5万)  
ファミ通Xbox360   掲載中止(12万)
ファミ通コネクト!オン   8万(8万)
アルカディア   12万(12万)
コンプティーク 5万(6万)  
B'sLOG   12万(9万)

去年、電撃系の多くが掲載中止となったため、紹介出来るデータがかなり少なくなっている。ファミ通Xbox360は月刊から季刊になったことが影響しての掲載中止かもしれない。

印刷証明付発行部数を発表しているところはどこも数字が落ちているほか、嘘くさい数字を発表しているところはそのままの数字を載せているだけだ。そんななか...。

我らがB'sLOGは部数アップですな。

我らが、っていうなよ...。

主に女性向けの内容を取り扱っている雑誌です。女性向けゲームなどを取り扱っています。

ファミ通なども10万部切ってそうな感じもするが、どうなのだろうか。

続いては漫画雑誌です。

漫画雑誌は印刷証明付発行部数を出しているところが多いため見処のあるデータです。

雑誌名 印刷証明付発行部数 公称発行部数
少年ジャンプ 284万(289万)  
少年マガジン 144万(152万)  
少年サンデー 54万(61万)  
少年チャンピオン   50万(50万)
少年エースA 6万(7万)  
Vジャンプ 30万(32万)  
月刊コロコロコミック 70万(84万)  
月刊マガジン 74万(79万)  
ジャンプスクウェア 35万(35万)  
週刊ヤングジャンプ 66万(71万)  
週刊ヤングマガジン 67万(73万)  
ヤングアニマル 16万(14万)  
アフタヌーン 9万(10万)  
ガンダムエース 11万(13万)  
ビッグコミックオリジナル 67万(68万)  
モーニング 31万(32万)  
なかよし 17万(20万)  
りぼん 21万(21万)  
ちゃお 62万(65万)  
LaLa 16万(16万)  
花とゆめ 17万(19万)  
BE LOVE 13万(14万)  
クッキー(Cookie) 8万(9万)  
Kiss 9万(10万)  
YOU 13万(14万)  

どこの雑誌も厳しいですな。微減に留まってはいるが。すでに漫画雑誌を読む、という形態自体が時代遅れなのかもしれない。単行本派が増えている他、古い漫画で魅力的な物も多いため、新しい漫画を探すということも無いだろうし。

漫画雑誌を読むことで、そこに載っている他のさまざまな漫画に興味を持ってもらえるだけに、漫画雑誌自体の落ち込みは全体を押し下げる要因にもなってしまう。

週刊少年サンデーやコロコロコミックの落ち込みが大きいですね。共に小学館から発売です。

コロコロコミックは少子化の影響がダイレクトに出ているのか。それとも、レベルファイブの悪影響が出ているのかと。

週刊少年サンデーは主要顧客であったオタク系がその他のコンテンツに目を向けてしまっているので、週刊少年サンデーでなければいけないというのが無くなっているのが大きく落ち込む要因では。

そうした中で、「ヤングアニマル」だけが部数を伸ばしています。これはどういったことなのでしょうか?

私の妻が文字通り体を張っているからな。

訳のわからないこと言わないでください、真さん...。

最後はアニメ雑誌などです。

アニメ雑誌のほか、声優、模型系なども含めています。

雑誌名 印刷証明付発行部数 公称発行部数
Newtype 10万(12万)  
アニメディア 8万(9万)  
アニメージュ 7万(6万)  
Megami MAGAZINE 5万(6万)  
月刊声グラ 2万(2万)  
声優アニメディア 2万(2万)  
電撃ホビー   掲載中止(15万)
ホビージャパン   掲載中止(21万)
ハイパーホビー (3万)  8万
ドラゴンマガジン 3万(4万)  

アニメ雑誌はアニメージュが増加しています。

この中で面白い数字を出しているところがある。

ハイパーホビーですね。前回は印刷証明付発行部数が3万でしたが、今回は公称発行部数で8万になっています。

5万盛りましたな。

......。

あまりにも露骨だが、これが公称発行部数だ、ということを世に知らしめる出来ごとと言えるだろう。

よく公称発行部数の3分の1が適正な数字だと言われることもありますが、まさにその通りの数字ですね...。

ただ、これには以前からの一連の流れがあり。

2009年12月17日『ゲーム・漫画・アニメ雑誌の販売数の現状2009年版、公称発行部数の実情が分かる例も』で取り上げた時に、「電撃ホビー」と「ホビージャパン」の2つの模型雑誌が、それまでは印刷証明付発行部数を載せていたものが、公称発行部数に変更になった。その時に、5万をプラスした数字を発表していた。

今回の「ハイパーホビー」も、長いこと印刷証明付発行部数を載せていたものの、いろいろと不都合があったのだろう。先の2冊に合わせるように5万部をプラスして公称発行部数を載せるに至ったわけだ。

先の「電撃ホビー」と「ホビージャパン」は今回から掲載中止になっていますね。

ここら辺の雑誌の詐欺体質はいい加減見直してもらいたいものだが。

漫画雑誌のように独自のコンテンツでお金を稼ぐものと、情報を載せて広告収入で稼ぐものとの違いがあるため、どうしても情報系の雑誌は部数を多く見せる必要が出てしまう。それはそれで分かるが、だからといって、実情に即していない数字を出して広告を得ようとするのは詐欺以外の何物でもない。

業界慣例という甘えに乗ることなく、いい加減、各社正すべきではなかろうか。

同じ情報系雑誌でも女性誌などは印刷証明付発行部数を発表してますので、特にゲームなどのコンテンツが顕著に思われます。

それだけ業界が未熟なのか、もしくは発表すると酷い数字しか出せないからなのか。情けない限りだ。

直近、直後の話題

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『ゲーム・漫画・アニメ雑誌の販売数の現状2012年版』へのコメント

コロコロコミックの14万部減は驚きですね。
確かに、ここ1、2年はレベル5とべったりな雑誌構成をしてきましたので、まことさんのおっしゃるように何らかの悪影響が出ているのかも。
それ以前はカプコンよりだった気がしますけど、今はどうなんでしょうね。

投稿者 : 匿名

アルカディアはやばそうですね
(経費削減でプレゼントがなくなった)

ところで、アルカディアは電子書籍もだしているんですが、そのへんは部数に含まれているんですかね

投稿者 : 匿名

ジャンプは高齢化が進んでるみたいだね。

DBを持ち上げてワンピースを叩く無意味な輩とか、どう考えても30代中盤以降。

中年ジャンプにすればいいのに。

投稿者 : 匿名

電撃系雑誌は何故、印刷証明付発行部数を掲載中止にしたのかな?
数年前までは公表してたのに・・。

投稿者 : 匿名

もうWiiU買ってないって正直に言えよ。

投稿者 : 匿名

電撃系は内容もヒドイよね
まるで同人誌感覚の編集者

投稿者 : 匿名

この業界が未熟?
そんな事を言ったら、他のジャンルの雑誌や新聞の広告だって、、、。

投稿者 : 匿名

サンデーとチャンピオンがほとんど変わらないのが意外。コンビニや書店の取り扱い数を見ると、チャンピオンは半分くらいなイメージ。

投稿者 : 匿名

電子書籍が広まってきたから数字が落ちたというのもあるんじゃ・・・
実際、自分も最近はスマホ、PCで共通してみれるものを利用し始めましたし。
雑誌も単行本も場所とるから最近は電子書籍がメインになりましたよ~。
電車で何冊でも持ち出して読めるのもいいですしね。
・・・なんかどこかの回し者みたいにベタほめしてますが、まあ便利です。
電子化の流れと今回の数字の変動にいての考察も気が向いたらやってください。

投稿者 : 匿名

バイト先のコンビにはチャンピオン入荷しなくなったな。
サンデーは10冊くらい、マガジンは20冊くらい入荷するけど、マガジンは必ず返本がでる。

投稿者 : 匿名

コロコロやVジャンプとか低年齢向け雑誌は電子化の影響は
あんまないんでないかな。
レベルファイブの影響はわかりませんが
単純に最近ブームを作れていないってことがまずあるでしょう。
これは遊戯王を擁するVジャンプがさほど下がっていないことから
もわかると思います。

また小学生以下男子をメインターゲットにしているだけに
ジャンプ等の他の世代や女性を取り込むことが可能な漫画雑誌よりも
少子化にダイレクトな影響を受けるのは間違いありません。

投稿者 : 匿名

毎年楽しみにしてますよ、雑誌の販売部数取り上げてくれるの

投稿者 : 匿名

スクエニ系の雑誌をハブるとか無いわー、マジで無いわー

投稿者 : 匿名

>投稿者 : 匿名 2012年12月19日 13:33

逆にToLOVEる叩かれないのが不思議でならん

投稿者 : 匿名