ゲームの発売延期の多発はなぜか

投稿がありましたので紹介します。

『いつも楽しく拝見しています!
最近、いつまでも発売日が未定のゲームや、発売日が延期されることを見かけることは珍しくないと感じます。
ゲームの発売日を延期する際に、よく各メーカーが発表するのが、「ゲームのさらなるクオリティアップを図るため」という旨なのですが、これは仕方のないこととまこなこさんは考えますか?(一概には言えないかもしれませんが...)
また、発売日とゲームのクオリティ、どちらなら不備があっても許容できますか?
その他、お考えがありましたらお伺いしたいです。』(投稿:だっち)

昔からゲームの発売延期は多々ありましたが、ここ最近は特に目を引くような気がします。

直近ではコーエーテクモは短期間で何タイトルも発売延期を発表しています。

「アンジェリーク ルトゥール」「よるのないくに」「戦国無双4 Empires」「アルスラーン戦記×無双」などが、ここ数ヶ月で延期発表しました。

同じタイトルた短期間で2度も延期したということもあり、コーエーテクモの発売延期タイトルが多いように感じてしまいます。

発表されたものの、発売が未定のタイトルはスクウェアエニックスが有名ですね。

こうしたことに対して、投稿者は仕方ないことなのか、という問いかけをしていますが、どうなのでしょうか?

出来ていないのだから、仕方ないだろう。

仕方ないは仕方ないけど、では、なぜ出来ていないのか、というところを考える必要がある。

実は、発売延期をしない方法が一つだけ存在する。

それは?

完成してから発売日を決めればいい。

当たり前のように思えますが、その当たり前のことが出来ていませんよね。

それはなぜなのでしょうか?

これは昔から変わらない考えだと思うが、メーカー側としては出来るだけ早くに発売して資金を回収したいという想いがある。

現状の流れだと、完成してから発売日を決めると、事前に見切りで発売日を決める時と比べて2ヶ月くらいの時間のズレが生じる。

その間、商品を寝かしておいても無駄となるし、時として陳腐化する恐れもあるため、できればすぐに発売したいわけだ。

なので、あと2ヶ月もあれば完成するだろうというタイミングで発売日を発表し、無事発売にこぎつけようとする。

しかし、その2ヶ月で製品化として出すのに適切ではない状況であるのであれば、発売延期をすることになる。

主にコーエーテクモの発売延期はこうした流れによるものだ。

スクウェアエニックスはどうなのでしょうか?

あれは単なる注目を集めたいだけの馬鹿なだけなので、お話にならないだろう。

作る予定が整っていないものを発表していつまでも発売しないだけだから。

よく、海外はしっかりと発売してくると言われますが、これはスケジュールの組み立てがうまいということなのでしょうか?

海外でも延期するものは延期するけどね。

とはいえ、海外はある程度出来上がってから発表するというのもあるし、何より1度作ったものをより改良して作っていくということが多いので、見込みが立ちやすい。

日本だと、なぜか一度作ったものをうまく活用せずに、また一からいろいろと考えて作ってしまうようなことも多いので、無駄が多いんだよね。

例えば、ファイナルファンタジー12を作ったのであれば、そのシステムを使って13、14と作れば開発費は安く済むし、定期的にソフトのリリースもできるのだが、全部が全部、変えてこようとするから。

その点、海外は大作を1タイトル作ったら、2作目、3作目を1作目の派生としてよりクオリティを上げて出してくるので、技術のノウハウも蓄積され、スケジュールも読みやすく、発売日間隔も短くて済む。

ゲーム開発の姿勢からして違いますね。

それに近いようなことをやっているのがコーエーテクモの無双シリーズなんだけど、その無双シリーズですら発売日を延期する有様なので、根本が違うのかもしれないが。

根本ですか・・・。

個人的に一番いい流れとしては、大体発売日の1ヶ月前くらいまでで完成するようにし、もしダメなら残り1ヶ月で確実に仕上げ、もし1ヶ月前に完成したのであれば、1ヶ月は社員に休暇を与えればいいのでは、と思う。

で、発売後に不具合等が出れば、休暇明けに対応してそのソフトの開発を終える、とね。

ソフトの開発がすべて終わってから休暇ではなく、発売前の完成時点で一度休暇させ、その後の不具合対応等するのですね。

ただ、この方法って、開発者が全員社員であること前提になるんだよね。

派遣社員などを多く用いている昨今のゲーム業界では、成り立ちようがない。

派遣社員にも1ヶ月の休暇を与えるのは無駄だ。その分の費用も出さなければいけなくなるから。

かといって、1ヶ月は仕事扱いせずに、1ヶ月後にまた来てね、というようなことが出来るかというと、それも無理だ。派遣社員も生活があるので、1ヶ月休んですぐまた来て、残る仕事量は限られるとなると、そんなことのために1ヶ月空きを作るよりかは別の仕事を入れたほうが安定して収入が得られるのだから。

昔のように発売したらそれで終わりとならず、発売後も不具合修正や新要素追加などを行うようになった昨今だと、完成してから出せばいいじゃん、という考え自体が成り立ちにくい。

成り立たないから、ギリギリまで開発して発売して、ユーザーからの不具合情報を聞いて修正して、というところまでワンセットとして、人材の手配の計画に織り込まれる。

計画に余裕がないので、少しの遅れで発売延期をしなければいけなくなる。

もともとスケジュールがきつめなのが影響しているのですね。

あと、優秀な開発者がスマホアプリ向けに取られているということも影響しているかと。

コーエーテクモもバカじゃないのだから、当初の予定では十分間に合うと思っていたのだろう。

しかしここにきて何タイトルも発売延期を行っているのは、今までの想定が覆される要因があったから。

その要因は?

開発者の質が全体的に落ちているのでは、と。

今や一線級の人材はスマホアプリに行くことが多いため、家庭用ゲーム機向けの人材が手薄になっているのではなかろうか。

給料とかもスマホアプリの方がおいしいしね。

家庭用ゲーム機向けに来る人材が以前ほどの高さの技術者が来ず、当初想定していたスケジュール通りに物事が進まない、ということはありうるかと。

スマホアプリの盛況が家庭用ゲーム機にこのように影響を及ぼすのですね。

同じお金を稼げるのであれば、誰でも多く出してくれる方に行くよね。

今回のコーエーテクモがどうかは知らないけど。

他にも、日本と海外との雇用関係の違いとか、いろいろと言えるようなことはあるけど、キリがないので、止めておく。

メーカーとしても延期したくてしているわけではないのだが、延期せざるを得ない状況になってしまっている要因があることも知っておくと、精神的に楽かと。

スクウェアエニックスみたいな例は論外だけどね。

直近、直後の話題

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『ゲームの発売延期の多発はなぜか』へのコメント

スクエニのところは某元社長の薫陶が行き届いてるからじゃあないでしょうか
有名タイトル発表すると株価が(一時的にせよ)上がるから・・・

投稿者 : 匿名

コエテクに限らずコンパイルの「メイQノ~」も延期しやがった

投稿者 : 匿名

今年のE3のベセスダソフトワークスのカンファレンスで発表された「Fallout 4」というゲームは、実際にゲームを殆ど完成させてからゲームそのものの発表・発売日告知をしたようですね。これはユーザーからはとても好評を得たようです。

投稿者 :  

FF15やキングダムハーツ3、どうなるんでしょうね、、、。ゼルダ最新作も、、、。多分ゼルダはNXのロンチになりそうな、、、。

投稿者 : 天国の住人

スクウェアといえば、サガ2015(仮)はどうなっているのでしょう。
ほとんど情報が公開されていないようなのですが、
これ、年末までに間に合うのでしょうか・・・?

投稿者 : 村人その5

またの機会に今回の続きをお願いします。

投稿者 : 匿名

艦これ改もだね

投稿者 : 匿名

確かにスクエニは先走りがひどいね
まだ発表もされていないNXにDQ11を出すなんて言い出した時はビックリした
まぁ3DS版の移植だろうけど

投稿者 : 匿名

そもそも「最近」というのがどうかと
10年や20年前、PS2やPS1、SFCといった頃でも発売延期なんてざらでしたし、
ファミ通の発売日未定の欄を出ること無く消えていったタイトルもありました

発売延期なんて常々あるものなのに、自分が目を付けていたタイトルが
たまたまいくつか延期したことでそう思うだけなんじゃないでしょうか

投稿者 : 匿名

1度作ったものをより改良して作っていくって、聞こえはいいけど場合によっては前作を使いまわすってこと?
確かに1から作るのは大変だし費用もかかるだろうけど、シリーズものしか安定した開発ができないってことでは?
これじゃスマホゲーの方にメーカーも目を向けるのは仕方ないかも

理想論ではあるけど、家庭用ゲームは開発環境を何とかしないとスマホゲーに押されて消えかねないな

投稿者 : 匿名

確かにスクエニは発表から発売までが長すぎる

投稿者 : 匿名

発売日の延期に関しちゃ海外のほうがよっぽど酷いでしょ
特にPCで出してる所なんて延期して10年以上とか数十年音沙汰なしとかざらにあるぞ

投稿者 : 匿名

まずですね。
今期の予算はこのぐらいで、このソフトを発売するから、利益の予想はこのぐらいで…
という計画を建てるわけです。
ゲームソフトは、その企画を建てた段階で、発売時期を大体決めてしまいます。
企画書に何年夏発売とか書くぐらいですからね…
この内容を、どのくらいの規模、期間で作ろうとしているのか、というのも企画チェックには必要な情報です。


「完成するまで、いつまでも作ってていいよー」というのでは、
会社にとっては大きな損害になります。
何年も利益を生み出さない大人数の社員に、給料を払い続ける事になります。
ゲームを作っている間は、殆ど収益がない会社だと辛いですよね…
もっと1本のソフトが長期に売れてくれればいいんですけど。
ゲーム以外の収入があるコナミとかスクエニとかは、延期に寛容な気がします。


「本当はいつ頃発売したい、というのは社内では決まっているけど、発表はしていない」
というのなら、もう少し改善の余地はあると思います。
って、これも今も、どの会社でもやってるんですよ。
それでも発表から発売まで期間が空いてるのは多いですよね。
任天堂は最近短めにしているようにみえます。
ここからは広告戦略の話になるので、私はこれ以上は語れないです。


で、延期する場合は、本当に完成していないんです。ごめんなさい。
もしくは、バグが取りきれてなくてどうしようもないんです。
大炎上して、とんでもない事になってるかもしれません。
クオリティアップっていうのは、嘘は言っていません。
このまま発売してしまったら、エンディングまで行けない未完成ゲーとか、いきなりハングアップするバグだらけゲーとか、そういうクオリティの低い状態になってしまうので、
クオリティアップする。
そういった事を内包した、広い意味で使っていると解釈してください。

匠のこだわり、みたいな感じでクオリティアップしているわけではないのです。
まぁ中にはそういうケースもあるかもしれませんが、だとしたら羨ましい話です。

投稿者 : 匿名

サガ2015が2015年に出るか怪しいのが象徴的ですね
今月のカンファかTGSで何かしらの情報は出るのでしょうが
今から情報公開を始めて年内に発売することは無いでしょう

開発力とは、スケジュール通りに開発し、かつ高いクオリティを実現することで
凄い映像だけ持ち上げて開発力があるかのように言われても、はぁという感じです

投稿者 : 匿名

その給料がよくて開発者が集まりやすい上に簡単な作りで下手すりゃコピペシステムであるスマホゲーですら、リリースが伸びたり開発が難航したり中止したりする事は珍しくもないですからね。
例えば近年だとスクエニのミリアサがありましたし、最近でもFGOがいろいろやらかして賑やかでしたね。
ゲームにしろソフトウェア開発はスケジュール通りにいかないもんです。
あとタイアップが主な作品は他の展開(アニメとか映画とか)にあわせてリリースが伸びる事があるので、そういうのはまた別ですね。

投稿者 : 匿名

1、2ヶ月程度の場合はバグのせい。
季節単位で伸びる場合は未完成ってのが定説

投稿者 : 匿名

9月時点で何一つ情報がないサガ2015は年度(来年3月まで)で考えても無理だろうね
納期絶対主義の河津さんだけに強引に合わせてくるかもしれないが
そんな恐ろしい物は発売日買いとか絶対にできないぞ

投稿者 : 匿名

海外大手は納期に厳しいよ
ホリデー等の特定の時期に出せないと数字が残せない大型タイトルなんかは特に

だからデバッグが間に合わず、バグだらけなものが多い

投稿者 : 匿名

久々にイイ記事でした
今後もこういうのをお願いします

投稿者 : 匿名

PS2の頃まではここまでひどい発売延期ラッシュはなかった気がする・・・
延期になったものは容赦なくキャンセルする事にします。

投稿者 : 匿名