4月に入ってゲーム機販売台数激減、消費税の影響ではない？

4月から消費税の税率が上がったけど、ゲーム機の販売に影響があったのかな？

影響はあった、と言う人がいますね。

直近の数字を見てみますと、次のようになっています。データはメディアクリエイトからです。ニンテンドー3DSはニンテンドー3DSとLLとの合算した数字です。

括弧内の数字は前週と比較した割合です。100%より上でしたら先週より本体販売台数が伸び、100未満ですと先週より本体販売台数が落ちたということになります。

※データは2014年

消費税の影響は一目瞭然だね。

ところがどっこい。

なんですか、その掛け声は・・・。

この数字だけ見ると、4月を境に本体販売台数が落ちたように思えるが、そもそも論として、季節要因も大きく絡む時期なだけに、安易に消費税の影響と決めつけるわけにはいかない。

季節要因とは？

まず、3月は学生を中心として春休みの時期だ。当然ゲームが買われやすい。

また、3月は企業の決算期ということもあり、売上を伸ばそうと考えている企業が注目ソフトを他の月と比べて多く発売する傾向がある。そのため、そもそも3月のゲーム市場は盛り上がる。

逆に4月は新入学や新社会人、転勤など、社会的に変化の大きい時期で、こうした時期にのんびりゲームをする余裕がないということも影響する。

これらを加味すると、一概に消費税の影響で売り上げが落ちたとは言えないわけだ。

なにより、一本の大作ソフトが出れば一気に本体販売台数が伸びていくのがゲーム機の販売でもあるので、そうしたタイトルの有無によっても変化が生じる。

本体販売キャンペーンなどにも影響されそうですね。

では、結論はわからないと？

そういうことになるが、念のため、昨年のデータを見て比較してみよう。

2013年の3月後半と4月前半のゲーム機本体の販売台数は次の通りです。

PS4はまだ発売されていませんでしたので、数字がありません。

※データは2013年

こちらは3月と4月の境目がくっきりしているが、基本的に3月から落ちるということは理解いただけるだろう。

これを単純比較してどうなんだ、というのもあるかと思うがね。

先にも言ったけど、結局はソフト次第の部分が大きいし、また、昨年と比べて本体普及台数が上がっているので、買う人が減っていくのも事実。

消費税の税率アップ云々以上に、面白いソフトでゲーム業界が盛り上がってくれればと思う。

不景気な時にゲームが売れるという話も1990年代にありましたので、そうした状況になってもらいたいですね。

もっとも、その不景気だからゲームが売れたというのも眉唾物なのだけどね。

違うのですか？

あの当時のゲーム業界は明らかに右肩上がりに魅力を発し続けていたので、景気が良ければもっと売れていた可能性も当然あったと思うぞ。

タラレバを言っていてもキリがないけど。

今回の消費税増税のゲーム機販売に対する影響も、安易に増税イコール販売減と考えるのではなく、今回述べたような要因なども考慮しつつ、自ら結論を出すと良いかと。