まこなこ11周年記念:今後のゲーム業界展望Part1 前世代機のまとめ

さて、まこなこ11周年記念として、今後のゲーム業界の展望をまとめてみよう。

まずは、次世代機が出揃う前に、前世代機について取り上げてみようと思う。

ここで言う前世代機とはWii、Xbox360、PS3、ニンテンドーDS、PSPのことですね。

どれが成功し、どれが失敗したのか。また、どういった部分が成功で、どういった部分が失敗だったのかを簡単に述べていこうと思う。

また、時間の都合があれば、過去にどういった形でこれらの機種を取り上げていたのかを今一度確認の上、見ていただけたらと思う。

それぞれの機種が発売する前に同人誌という形で展望を取り上げましたね。

すでにサイトにも同人誌と同じ内容を後日掲載していますので、そちらをご覧ください。

今見ても、ほれぼれするくらい将来を見通せていたのではなかろうか。

自画自賛はやめてください・・・。

さて、過去に取り上げた内容を見たうえで、では前世代機はどうだったのかを改めて確認したい。

まずはWiiからですね。

言うまでもなく、据え置き機では前世代で現状一番の成功を収めたゲーム機だ。

今までゲームに積極的にかかわってこなかった層にプレイしてもらうことで、多くの人に触れてもらい、その結果、任天堂も好業績を上げることが出来た。

何より、閉塞感のあったゲーム業界に一気に新しい風を呼び込んだ意義は大きい。

続いてXbox360はどうでしょうか?

日本だけで見るとさっぱりではあるものの、海外ではWiiに次ぐシェアのため、当然成功と言える。

Xbox360とPS3はシェアがややXbox360が高い程度ではあるのだが、これは日本である程度売れているPS3のことを考えると、日本以外ではやはりXbox360のシェアが高いと考えられる。

特にXbox時代からネット経由のサービスを展開しており、このあたりが世の中のネット絡みのサービスと相まって、Xbox360を一気に押し上げる要因となった。これは他のメーカーと比べても顕著だ。この過去からしっかりと未来を見据えた展開はさすがと言えるだろう。

新しい要素としてキネクト(Kinect)を用いたゲーム体験も、次に繋がる。

マイクロソフトとしての収益はどうなのか、となると話がいくつかあり、利益が十分出ているという人もいれば、逆に赤字だ、という人もおり、いまいち実態がつかめない。

ただ、Xbox時代にゼロからスタートした事業が10年かそこいらでトップに迫る勢いまで上り詰めたことは称賛に値するし、その次にさらに伸ばす可能性も秘めているだけに今後に期待できる。

みんな大好きPS3はどうでしょうか?こちらも成功ですよね?

寝言は寝て言えといつも言っているだろうに・・・。

そんな・・・。

まず、ソニーの収益として最悪だったのは言うまでもない。会社を傾けるのに十分なインパクトのある失敗と言える。

しかし、失敗だからと言ってそれを揶揄するのもどうかと思う。

何か新しいことをしようとする時には失敗は付き物だ。ただ、その失敗の規模が大きすぎたというだけで。

また、その失敗の大きさによって、本来お金をかけるところにお金をかけず、結果として個人情報大量流出問題を引き起こした。

その後、初期の失敗を挽回すべく尽力し、今現在は何とかバランスを保てているので、これはこれで良いという判断もできる。

ただ、過去にはソニーハードがトップシェアであったことを考えると、現状に関してはその時と比べて大きくシェアを後退させており、決して良いとは言えない。

それこそXbox360のシェアを低く抑えることが出来ていたのならば、今現在の2000万本級のソフトがソニーハード中心で展開され、ハードの魅力を高めることが出来たわけだから。

過去に具体的な数字はわからないが仮に80%のシェアを持っていたにもかかわらず、現在はそれをマイクロソフトと半分ずつに分けてしまったとなれば、決して良いとはいいがたい。

今後はPS4に移っていくが、まだまだPS3も売れるだろうから、これから如何に少しでも挽回できるかによって、失敗の規模も変わってくるだろう。

続いて携帯ゲーム機ですね。まずはニンテンドーDSからです。

ニンテンドーDSも言わずと知れた成功だろう。Wiiと同様に、本来ゲームをプレイしないような層にまで手に取ってもらうことが出来た。

特に海外でも普及したのは大きな成果と言えるだろう。

ただ、ニンテンドーDS発売前にも述べたことなのだが、本来であれば100%の市場であったところにPSPが現れ、いくつもの有力タイトルがPSPで発売されたことを考えると、マイナス要素もあった。

本来の総取りから一部のみのシェアとなっていることから考えると、それ以前と比べると見劣りするという捉え方もできる。

PSPはどうでしょうか?

PSPはソニーが携帯ゲーム機としてゼロからスタートしたものだけに、ここまで成果を出せれば十分ではなかろうか。

世界的にもそれなりに売れたし、日本では「モンスターハンターポータブル」シリーズのおかげで長いこと売れ続けた。

任天堂のみの市場であった携帯ゲーム機市場で一定の成果を出せたことは十分な成果と言えるのではなかろうか。

こうしてみますと、失敗はPS3だけになりますが・・・。

失敗の規模が大きすぎたからね。

ただ、PS3単体での収益だけで考えるのではなく、例えばブルーレイディスクの普及に一翼を担ってソニーとしてHD-DVDに勝利したりといった、別の点でのプラス効果はあっただろう。

また、マイクロソフトに後れを取っていたネットワーク関連でも個人情報大量流出はあったものの徐々に存在感を増すようになっており、次につながる布石を打てたとも考えられる。

PS3そのものだけを見て失敗とするのは当然なのだが、他への効果を考えるとこれはこれで良いのでは、という捉え方もできる。

このPS3の失敗により、PS4へのプラスの効果もある、かもしれないしね。

かも、ですか・・・。

そのあたりは次回以降に述べていくとしよう。

と、とりあえず、現時点での旧世代機に関しては以上だ。

さらに前の世代と異なり、一気に据え置きゲーム市場が世界的に急速に普及した時期とも考えられるので、この時期にどういったことがあり、どういった成果をそれぞれのハードメーカーが得たのか。

そして、それが次世代機と呼ばれるものにどう生かされたのかを今後見ていきたい。

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『まこなこ11周年記念:今後のゲーム業界展望Part1 前世代機のまとめ』へのコメント

全否定するつもりはありませんが、国内の第7世代の終盤戦ではPS3が一番充実、Wiiは失速で市場がほとんど死んだのもまた事実だと思いますが。

投稿者 : 匿名

Wiiは他の二台と違って国内は既に生産終了、売り上げは激減の現在を果たして成功と言えるのかな。
確かに何年か前なら成功とも言えたかもしれないけど結局サードからのヒット商品は出なかったし本体の売り上げもピークを超えてからは右肩下がり。
一時期のブームを作ったことだけが成功と言えるんじゃないですか?その新規ユーザーをWiiUに繋げてるならまだいいですがそれは出来なかったみたいですし。
ま、WiiUについてはまた別の機会に記事にするみたいなのでこれ以上は言いませんが。

投稿者 : 匿名

配慮し過ぎで、気持ち悪いかも。
これで噛み付かれたら、日本語読めない人って諦めるしかきないですね。

投稿者 : 匿名

まぁ今回の記事については言いたいこともあるけどひとまず置いておくとして
個人的にはまこなこさんがハードの値下げについてどう思っているのか気になりますね
前世代のハードはすべて大幅な値下げを行っていますし、それはハードの普及にもかなり貢献していると思います
しかし前世代の値下げが次世代機の普及に影響を及ぼすのではないかと心配になるんですよね
時間がある時でよいのでもしまこなこさんに思うところがあれば話を聞いてみたいです

投稿者 : 匿名

箱が一番赤字なのに何で成功なんでしょうか?

投稿者 : 匿名

PSPとかモンハン専用機でしかなかったわ

投稿者 : 匿名

PS3は息の長いハードではあったけど、ロンチからPS4の出る今までのトータルで見ると成功しているとも言えない。

少なくともPS2程では無かったし、利益面でも通しで見ると物足りない。特に日本では顕著。

じゃあ、wiiに人が流れたせいかと言えばそうでもない。顧客層が違うし、現に従来のゲームはwiiで売れてないですしね。

投稿者 : 匿名

正直成功失敗の判定があまりにも不公正に感じますね
ゲーム市場全体を盛り上げたという点では箱とPS3の方により大きな功績があるし
Wiiのスペックを無視した代償としての急速な普及とそれ以上に急激な衰退は問題の方が大きいのでは?

個人的には現行機に「勝者」は存在しないと考えています。

投稿者 : 匿名

>箱が一番赤字なのに何で成功なんでしょうか?

その情報は何処で手に入れたものですか?
確かに日本での展開は失敗かもしれませんが、世界では充分な結果を残せてると思います

投稿者 : 匿名

Wiiのソフトって世界ではまだじゃんじゃか出てヒット作も未だに出てるわけだし成功だろ
本体を生産終了にするのはWIIUに乗り換えさせる作戦だろうね
PS3はCELLが値下げ面でも利益の面でも大分足引っ張ったね
今でこそそれなりにソフトも売れてるけど全体的な黒字にするのはちょっと無理かな
損失がでかすぎるし

投稿者 : 匿名

>>2013年11月 8日 01:27
開発費等で4000億以上の赤字を出したPS3より大きな赤字を出したと言う話は聞いた事が無いのですが?

投稿者 : 匿名

プレステ3って、結局どんだけ利益でたんだ?2は間違いなく黒字だったけど、3は無理して売ったっていうイメージしかない。

箱はもういいだろ。

Wiiは今までとは違う売れかたしたよね。
新しい市場を作ったんじゃない。

ただ、あまりにもライト層だったから離れるのも早かった。ゲーム自体に執着の薄い人達に売れた気がする。でも海外ではまだ売れてるのか
な?

勝者はわからんけど、一番まともな収益あげたのは任天堂だろうな。

投稿者 : 匿名

Wiiは、会社の利益だけを考えたら成功。
だけど、ソフトの数、前勝ちハードのPS2ユーザーを取り入れたと言えない。
WiiUに引き継げてない点が失敗。

箱は、北米だけ成功。
頑張った感があるけど、利益を見たら失敗。

PS3は、スタート失敗したが、今になって良くなってきた。
BDの販促もかねてるので、ある程度の赤字は、許容範囲なのだろうけど、せっかくのPS2ユーザーを引っ張れなかったのが大きい。

ちなみに、コメントに箱の損失を知らん人が多いが、約1970億円もの営業損失を出している(某サイトより)
ソニーの場合、自社関連の会社に仕事を出しているので、グループで見ると、数字通りの赤字になってない。


つか、セガマニアとしては、辛いけど、
3社の赤字決算(据置ハードの部分のみ)を見ると、ハード事業を撤退して正解だったのかなぁと。

投稿者 : 匿名

市場が死のうが失速しようが売れた時点でwiiは勝ちハードだとは思う
企業から見た成功ハードは数売ってより利益を出したら成功と明確とは言えずもシンプルな線引きがある
ゲームユーザーが思う成功ハードは「(自分好みの)ソフトが多い」だの主観でしかない

ただ負けハードでも自分にとって魅力的なら企業的な勝ち負けに拘る必要もない
まぁそもそも楽しむ分には娯楽に自分以外の価値観なんて必要ないだろうけど

投稿者 : 匿名

大変遅くなってしまいましたが、11周年おめでとうございます。これからも、愛読させていただこうと思っています。
さて、コメントを…とおもったら、
>>投稿者 : 2013年11月 9日 03:29
上記の方が、言いたかった事をほとんど言ってくれている…。
ユーザー目線か、企業目線かで当然評価は変わってきますので、利益が出ている時点でWiiは当然成功したハードと言えますよね。また、ブームを起こした事も評価できる。確かに維持はできなかったけど、あの様なブームの維持は難しいものなので、これは仕方なかったのではと思います。ブームを起こしただけでも評価して良いかと。
WiiUに引き継げていないといった意見もありますが、WiiUは発売から1年未満のハードなので、結論を出すのは早いのではと思います。今後のWiiUの進捗次第で、Wiiの最終的な評価が決まるのではないでしょうか。
PS3に関しては、納得です。序盤の失敗の規模が大き過ぎましたね。
XboxはPS市場の半分を取った訳ですから、大躍進でしょう。私は現在PS3で遊んでいますが、アメリカに住んでいたなら、Xboxを買っていたと思います。やはり、地域性も大きいかと。ただ、初期の頃の、本当にゲームの事が分かっている人たちが少なくなってしまったのが、今後の不安材料かも。

投稿者 : Hachi

うんー、ソフト売上のねじりれ現象に触れないとこんな感じに成るのかな?。
普及台数だけで見たらまあ同意かな。

投稿者 : 匿名