ソニーの2012年度決算発表、ゲーム部門はかろうじて黒字？PS Vitaが諦めムードに、値下げ時期など

ソニーの2012年度の決算が発表されたようだね。

2012年度とは、2012年4月から2013年3月までの期間を指します。この間、ソニーにはさまざまな動きがありました。

ゲーム部門について取り上げますと、17億円の黒字化とのことでした。

4月25日『ソニーの業績が大幅回復、その裏にある悲しい現実、ゲーム事業は再び赤字か！？』では赤字の可能性も示唆していましたが、結局黒字でしたね。

値下げして損を出して売ることになったPS Vitaの生産を止め、あまり市場に流通させないようにしたりと、いろいろと工夫もしていたから、何とか黒字になったといったところだろう。

実際、2013年1月から3月までは16億円の営業赤字だしね。2012年4月から12月までで33億円の利益から、16億円のマイナスで、17億円となったわけだ。

4月25日の時点では、どれくらいのマイナスになるかまではわかりようがなかったので、あくまで赤字になる可能性を示唆しただけで。1月から3月までは厳しいという話自体は誤りではなかろう。

それにゲーム部門という括りもいまいち不明だし。ゲームに絡む要素が2012年4月からその他に移動されるなどの会計上の処理もされているから。

今回の決算を見て、今後はどう判断すればいいのでしょうか？

最終的にはPS4次第だろう。ただ、現時点でもPS4の発売の影響で、今期の決算も良くないという話をしている。前期と同じくらい、つまりは17億円程度の黒字が一つの目安としているが、たいていこういう場合は下回ることがソニーの常識なので、今期は赤字になるのでは。

新型ハードが出るのに何で赤字なんですか！

新型ハードが出るからだよ。

宣伝広告費がかかるし、ハードの価格によっては1台売るごとに赤字になることもある。ソフトの開発費なども入ってくるので、ハード販売の序盤は仕方ないよ。ソフトでカバー出来たり、既存ゲーム機でカバーできれば問題ないが、それは不可能に近いから。

なので、PS4絡みで厳しくなるのは良いとして、問題はPS Vitaだ。

最近、日本では好調じゃないですか。

日本はいいのかもしれないが、海外はどうか、と考えると、いかんせん勢いがさっぱりなく。日本も大した勢いではないが。

そうした中、日本だけ先行して値下げしたが、今後海外でも値下げを行うかどうか、いつ行うのか、ということに注目が集まる。

その時期はいつでしょうか？

普通に考えればE3 2013のタイミングとなるが。これをどうするかによって、海外でのPS Vitaの本気度が異なる。

場合によっては、値下げせずに海外でのPS Vitaの展開は終了させるということも視野に入れる必要がありそうだ。

そんな馬鹿な・・・。

今現在売れていないし、今後も売れる予定がないからね。

日本だと、アニメ系を中心にソフトが出るし、前々から言っているようにPS3とPS Vitaの2機種発売も盛んになっていくことから道はあるが、海外だとどうしても注目が据え置き機のFPSになっているため、PS Vitaを買ってやろうということにならない。

それに、海外は日本以上にスマートフォンのゲームに対する親しみが大きく、PS Vitaが食い込む余地がほとんどない。

このため海外では無理に値下げして普及するのを諦め、フェードアウトする方向に動くのも一つの選択肢だ。

そういった意味でも、今年のE3 2013で、PS Vitaに対してどういった発表をするのか、注目していきたい。

今期のPSとPS Vitaの合計販売台数の予想は500万台と控えめですね。前期は700万台でした。当初予想では1600万台でしたので、大きく予想から外れたことになります。

さすがに今期はそこまで落ちないとは思いたいが、PSPも下火ではあるし、後半にさらにスマートフォンのゲームやニンテンドー3DSが伸びてくると、500万台の数字を下方修正しなければいけない事態になるかもしれない。

PS4を盛り上げなければいけないときに、PS Vitaにどれくらい宣伝広告費を突っ込めるかという問題もある。

PS4に関しては発売直前まで様子を見ないとわからないが、PS Vitaに関してはE3 2013の行動によって、将来が決まるだろう。

そんなことを思わせる、今回の2012年度の決算発表でした。