セガサミーが韓国の釜山に複合施設を、韓国で2件目のその真意は

何でもセガサミーが韓国に複合施設を建てるようですね。

韓国の釜山に情報、通信、映像、娯楽、国際業務等の機能を備えた複合都市「センタムシティ」の開発計画の落札をしたと発表がありました。

実は韓国での大型施設は仁川空港近くの件と合わせて2件目になります。仁川空港に関する話は2012年6月19日『セガサミー株主総会2012年』での質疑応答でも出ています。

初音ミクがパチスロに、という勘違いが生まれたやつですな。

変な形で情報が広がっていましたね。

今回の韓国での2件目の話はどういった意味があるのでしょうか？韓国である意味なども気になります。

セガサミーとして何がやりたいのか、という前提をまず紹介しておこう。

セガサミーは何をやりたいのでしょうか？

セガサミーとしてはカジノをやりたいわけだ。

カジノですか？

かなり以前から、カジノに対する執着が窺える。本来であれば、日本で行うことも予定していたのだが、法案が何年も先送りされて一向に可決する見込みが無い。

以前、神奈川県の横浜みなとみらいで大型複合施設を立ち上げる予定があったのだが、これもカジノを最終的に見越しての案件だった。

これは、その後パチスロの規制強化によってセガサミーの業績が落ち込んだことにより、案件そのものが頓挫した経緯がある。

2008年3月30日『セガサミー、みなとみらい21エンタテインメント複合施設開発を中止』で取り上げました。

日本では出来ないから、韓国で、ということですか？

そういうこと。日本ですでにカジノ法案が通っていたら日本でやっていたかもしれない。

なぜ、韓国で、という疑問もありますが。

韓国には一部の大企業が世界的に活躍していますが、韓国国内の経済情勢は良くないと言われています。そうした中で、韓国でビジネスを展開してもうまく行かないのではないでしょうか？

カジノに限って言えば、決して国内だけをターゲットにしたものではないから。基本は海外からの観光客目当てとなる。もちろん、国内旅行も意識はあるが、基本は海外のお客を呼び込み、その周辺で観光や買い物をしてもらい、自国の利益に繋げる。

日本でもカジノを推進している人は、単にギャンブルを開放するというだけでなく、周辺への波及も狙ってのことだ。

誰が韓国に行くのですか？

当然、中国の客だ。最近では日本への観光を止め、シンガポールや韓国に旅行をする中国人が増えている。中国から近い韓国は、中国観光客の旅行先として最適な場所と言える。

買い物意欲が高い中国人が来るということは、それだけ周辺への影響も大きい。

こう考えると、日中の関係悪化は後付けではあるものの、韓国の施設運営にとっては悪くないだろう。もっとも、将来的に他の要因も生まれるかもしれないので、今現在の感覚だけで良し悪しを述べるのも好ましくないが。

観光立国を目指している日本としては、さびしいものがありますね。

中国人からすれば、日本へ来る目的は観光よりかは買い物目的が多いし。

ですが、日本には歴史ある寺も多々ありますし、富士山など見どころもあるじゃないですか。

日本の歴史ある寺なんて、中国国内の歴史に比べればたいしたことないだろ。富士山が魅力といっても、中国にはさらに高い山がいくらでもあるんだし。

それはそうですが...。

やはりメインは買い物で、あとはドラマなどで出てきた場所に行ってみたいとか、中国でも有名な場所に行きたいというのがメインのようだ。その目的の一つである買い物が、より近い韓国で出来るのであれば、そちらに人が行く。

今回、セガサミーが関わる施設はカジノはもちろん、周辺施設も総合的に取り扱うようだし、そこに中国の観光客が訪れれば十分な収益も見込めるのでは。

少なくとも韓国国内の事情のみで成否を考えるのは誤りであるということは述べておこう。

そして、今後、日本でカジノ法案が通った時にセガサミーがどのように日本で関わっていくのかも注目だ。コナミもラスベガスで機器販売などを行っていることからカジノに関与しているメーカーだ。

日本のゲームメーカーも、このようにカジノに関わっているので、決してゲームと無関係とは言えないので、取り上げてみた。