ニンテンドー3DSは任天堂もあまり期待していない?任天堂2010年3月期決算資料から読み解く欧州経済など

2010年5月6日:ニンテンドー3DSは任天堂もあまり期待していない?任天堂2010年3月期決算資料から読み解く欧州経済など
任天堂の2010年3月期の決算発表があったようですね。
売上高が1兆4343億円、営業利益は3565億円、経常利益は3643億円、当期純利益は2286億円となりました。売上高の海外比率は84.1%となっています。
前年と比べるとすべてにおいて数字が落ちているようだね。
売上高が22%減、営業利益は35.8%減、経常利益は18.8%減、当期純利益は18.1%減となっています。
この件について、どう思いますか?
やはりこうなってしまったね。
......。
みっともないですから、よそ様の物まねはやめてください...。
まあ、その前の年の結果が良かったので相対的に減収となっているけど、決して悪い数字ではないからね。金融危機以後、まだ景気が本調子になっていない中でのこの数字なので、十分すぎるものと捉えるとよいだろう。ちょっと気になるのは欧州の方の落ち込み。
欧州が何か?
売上にしろ、本体販売台数にしろ、他の地域と比べて落ち幅が大きい。売上を見ると、日本だと前年と比べて3%減、南北アメリカだと19%減なのだが、欧州だと34%も減っている。本体販売台数もニンテンドーDSだと欧州とそのほか合計で28%減となっている。日本と北米では変わらずか数字を伸ばしているにも関わらずにね。
どう捉えればよいのでしょうか?
それだけ欧州の方の経済状況が良くないということかもしれない。昨今のギリシャの財政危機の問題もその表れでもあるし、他の欧州の国々でもギリシャと同様に苦しんでいる地域もあるから。
そうなりますと、2011年3月期も予断を許しませんね。
2011年3月期の予想も出ているのだが、軒並み今回発表された数字より下回る予想をしている。任天堂は比較的適正な予想をする会社なので、やや弱気であることが窺える。
今期には携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」やWii用周辺機器「Wiiバイタリティセンサー」を発売しますので、さらなる発展を期待できると思うのですが...。
そのあたりで大きく売れ行きを伸ばすという考えはないのかもしれない。たとえばニンテンドーDSに関しても前期より1割程度上乗せした3000万台売るという計画になっている。新型ゲーム機を出すにも関わらず前期の2711万台と比べて1割しか上乗せされないというところに、任天堂側の弱気を表しているような気がする。仮に売れたとしても、そうそう手早く生産設備が整うこともないだろうから、大きく数字を伸ばせるとも思えず。他にも、ソフトは少なめに見積もっているほか、Wiiは本体、ソフト共に低い数字を提示している。
ふむ。
もちろん、今までが売れすぎたからということもあるし、そもそもこの手の商品は流行になるかならないか、もしくはさせられるか否かによって売れ行きは大きく変わるため、いくらでも上澄み余地はあるが。いずれにしろ、現時点での任天堂の考えを数字から読み解くと、こういった結論になる。
ぜひブームを巻き起こしてゲーム業界を盛り上げてもらいたいですね。
後ほど決算説明会の話などで興味深い話があれば、また別途取り上げるかも。あと、今回、株主総会が6月29日と火曜日開催なんだよね。E3 2010がその前の週にあるからなのか、それとも今年の集中日は6月29日なのかは分からないけど、このあたりの日程も再チェックしておこう。

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今のゲーム業界マジヤバイ
売り上げは年々下がる一方だしこのままいくと大手ですら潰れる可能性がある
任天堂でもソニーでもMSでもいいから何とかして盛り上げてくれないと死活問題になりかねない

投稿者 : 匿名

国内の売上高は2280億しか無いのかショボイな。
ゼノブレイドとラストストーリーとメトロイドには期待しとく。

投稿者 : めろんぱん