ネット上でゲームやアニメ、漫画等の著作物をサイトやブログ、twitterなどで用いる際の問題点

2010年3月23日:ネット上でゲームやアニメ、漫画等の著作物をサイトやブログ、twitterなどで用いる際の問題点
投稿がありましたので紹介します。

『最近イラスト描いてるサイトとか良く見ると明らかに版権のキャラを自分のオリジナルキャラとして使ってるサイトを良く見るんだが、版権キャラにちょっと加えたり変更して勝手にオリジナルキャラにして使用するサイトって違反に入るんですかね?(FF8のスコールの髪の色と身長をちょっと変えたオリジナルキャラとか、任天堂のカービィに帽子を被せたオリジナルキャラとか、)(名前は1文字~2文字変更で)(管理人は版権とは一切関わりなくただ少し似てただけって言ってるが)違反だと見つかるとどうなるんですかね?(サイトと管理人両方の行く末)』(投稿)

投稿者は二次創作に関して述べられていると思いますが、著作権全体としてどういう問題があるのかも含め、考えた方がよさそうですね。
まず、ゲームにしても漫画にしても、アニメにしても、原則ネット上に勝手に画像を載せたりしてはいけない。
載せた場合はどうなるのでしょうか?
権利者、つまりは会社であったり作家などが訴えれば、警察の御厄介になります。
警察の御厄介!?
それだけでなく、権利者側からもお金を要求されます。
金銭も!?
つまり、刑事と民事の両方で取り扱われるわけですね。
これは2004年5月20日『ゲームサイト運営者が逮捕、その影響は!?』と2004年4月24日『サイトが無くなる理由とは』でも取り上げているので、そちらの方も確認してもらえたらと。実際に逮捕された一例だ。
最近ではtwitterなどでアイコンとして使う人もいますが、これは大丈夫なのでしょうか?
大丈夫なわけないだろ...。
やっぱり駄目なんですね。
原則論としては駄目だ。
原則論以外では?
この手の問題は、基本的には黒なんだ。だけど、著作権関係の問題は、権利者が、つまり会社とか作者が問題視して、無断利用者や警察に訴えなければ厳密には罪にならないんだよね。なので、クレームが無いのであれば、黒とは言えない、つまりは白と黒との間のグレーという表現を良くする。いつでも黒になる可能性があるし、逆に著作権者側が別にいいよと言えば、白にもなる。
なぜ、権利者側は問題であるということを正式に言わないのでしょうか?
言ったら言ったで問題が発生するから。
問題とは?
なんで使っちゃだめなんだ、というクレームが...。
本末転倒じゃないですか...。
でも、実際そういったことが起こっているので。たとえば著作権にうるさいディズニー関連も、勝手に使って訴えられたら、逆にディズニーはけしからんという話をする人もいるくらいだし。ディズニーは大手で、裁判関連も手慣れていて、容易にできるからいいけど、一作家であったりがそうした行為をするのには無駄に時間だけかかってしまい。訴えた相手が金も無いような人なら、 裁判費用や使った時間を考慮すると、結局損をするのは権利者側になったりする。
たしかに、時間の方が貴重という考えもありますね。
また、特にオタク関連の商品の場合、なぜか俺たちが育ててやったんだ、みたいな考えを持つ人も多く。訴えようものなら暴動でも起こすのではないかという恐れもあり。権利者側も訴えたらネガティブキャンペーンするぞというような脅迫を受けているような状態なので、安易に手を出せない。
次は投稿者が述べられている二次創作の問題を見ていきましょう。投稿者の言われている状況だとどうなりますか?
これもグレーだ。最終的な判断は、各権利者が行うことになる。ただ、権利者の絵などをそのまま使っているわけではなく、何かしら手を加えているとある。その手の加え方が、オリジナルと乖離していて区別がつかないのであれば、訴えることがそもそも出来ないので、問題なしとなる。逆に類似し過ぎていれば、当然黒になる可能性を秘めている。この問題は結局は裁判所が判断することなので、似ている云々だけでは何とも言えないだろう。
なるほど。
具体的な例を出すと、任天堂とエンターブレインとで争った「エンブレムサーガ」絡みの裁判では、絵の類似性を指摘した任天堂に対して、軒並みこの表現はよくある表現なので、問題なしということになっていた。その一方、何かのキャラクターとキャラクターとを混ぜ合わせたものを出したときに、違法判決が出たものもあった。こういったこともあるので、結局は裁判を起こし、良いか悪いかを見てもらわないことには何とも言えないんだよね。
最終的な決着はどうしても裁判を経ないと分かりませんね。
ただ、裁判を経て、もし権利者側に不都合のある判決が出ると、その権利者だけでなく、その他すべての権利者にも影響を及ぼすことになるので、あまり単独で動くことは得策ではない。以前のゲームサイトの件だと複数の会社が共同で動いたわけだが、今後も何かする際には業界として動いてもらえるかどうかがポイントとなるのでは。
その辺りの調整も難しそうです。
あと、先述の問題からもう6年も経過していて、今と当時とでは考え方が少し異なっている。当時はまだメーカー主体の情報配信を良しとしていたが、今は如何にネットをうまく活用して商品を広めるか、というのもポイントとなっている。このため、以前ほど厳しくないという考え方もある。ただ、だからと言って権利者に無断で画像やイラストなどを掲載していいというわけでもない。結局のところ、グレーであり続けるわけだし、いつ警察が来てもいいというくらいの気持ちでないのであれば使わない方がいいだろう。
もしくは、使ってもよいというもののみ使用するべきですね。
その通り。最近はエンディングまでを動画で配信するような人もいるようだし、そろそろどこかしらをまた逮捕してくれれば、と思ったりする。
そんな...。
もっとも、このようなことをさせてしまう一因としては権利者側にも問題があるんだよね。だって、今まで野放しにしてきたのだから。通常の生活をしている人は、著作権なんて知る機会が皆無なのだから、随時、問題点を指摘していく必要がある 。だが、現状は権利者側がその責務を放棄しているようにしか見えない。頑張っているのはJASRACぐらいじゃないか?JASRACは組織としての問題点はあるが、著作権に関しての意識付けという意味ではしっかり機能していると思う。
ゲームや漫画なども、もっと著作権に関しての知識を広める努力が必要というわけですね。
少なくとも、ブログなどをやっている人は、最低でも著作権絡みの本を数冊読むくらいはしておいた方がいいだろう。 後のない人生なら、別に警察につかまってもらってもかまわないが、そうでない人は、しっかりと知識をつけてもらい、実生活に影響の無いようにブログなりtwitterなりの発信型ウェブコンテンツを堪能してもらえたらと。このように思う次第だ。

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『ネット上でゲームやアニメ、漫画等の著作物をサイトやブログ、twitterなどで用いる際の問題点』へのコメント

まこなこさんも時々『MMR-マガジンミステリー調査班-』の
顔を模写して、発言しておりますが宜しいのでしょうか?

投稿者 : 匿名

画像そのまま乗せるのはまあアレですけどね。


でもトレースではないなら、似たキャラなんて当たり前。

むしろ投稿者の出している例?
スコールにしてもカービイにしても、似たようなの前からいますからね……。

これだけ多くの創作物が溢れかえっている現状では、にかよるのは仕方のない話。
勝手な主張をする前に、自分のキャラも似てないかと見直す姿勢がクリエイターに求められています。

投稿者 : 匿名

>なんで使っちゃだめなんだ、というクレームが...。
客観的に違法行為で、あんたが無学浅薄だから、思い違いしているだけだろ。っと突っ込みたくなりますね。
 自分の無知さを棚上げして、何を言っているんだと思います。表現の自由なんて適応外なんですし。

投稿者 : 詩桜

相変わらず法律に対する認識が甘い。「著作権関係の問題は基本的には黒」で「権利者が訴えなければ厳密には罪にならない」という説明では子供だましすぎる。
 最大の原則は「権利者が本来、得るはずだった利益を侵害させない」ということであって、無断利用者はその点で「権利者の利益を侵害している可能性がある」というだけだ。だから実際に裁判に突入しても「権利者の不利益」が証明されなければ罪にはならない(ディズニーは別、日本でも可能かどうかわからないが、子供の描いた絵ですら「権利者の不利益」としたのは有名だから)。個々の権利者が訴えない最大の理由がこれだ。
 ディズニーがけしからんと言われているのは、自分達が訴えられないのをいいことに他の作品と類似した作品(ライオン王とか)を発表し、いざ自分達が真似されると訴えだすという企業の姿勢そのものだ。どの「勝手に使って訴えられた」人の話かはわからないけど、使った人が全面的に悪いかどうかは詳細に見てみないとわからない。
 「――俺たちが育ててやったんだみたいな考えを持つ人も多く。」というのは、別に全面的に間違ってるわけじゃあない。世の中の著作物の大半は、ファンによる「購入に伴う資金的な支援」と「頒布行為に対する認知度の高まり」の両輪があって成り立っている。この「頒布行為」がなければ、権利者はより多くの資金を得られないことになり、ファンから見ればそれが「育ててやった」ということになる。権利者からしてみれば手軽なCMなわけだから、本来なら訴える必要性自体ない(頒布行為そのものが悪質なら別だが)。だいたい著作権法は、この「購入に伴う資金的な支援」を維持・保障するための法律であって、「頒布行為」自体を規制する法律じゃあない。著作物に対する主導権を権利者が持っているのは事実だが、その価値を価値付けているのはファンだということを忘れたら、怒る人が出てくるのは当然だろ。

 どの程度、著作権に関する勉強をしたのかは知らないが、何のための法律か本当に知っているのか?と聞きたくなる。「著作権」だけでなく「パブリックフリー」の概念も勉強した方がいいよ。そもそも著作物とは社会科学的な商品なんだから、権利者に最大益を保障することはできても、100%の利益を保障することはできない。権利者の中にはその100%の利益に固執する人々がいるけど、そういう行為が著作権に関わる産業を衰退させていく原因の一つになっているということを知るべきだ。悪質な無断使用者は罰せられるべきだが、こういった連中の横行を看過しないこともこれから先は必要になってくる。
ちなみにゲーム動画の配信者が逮捕されるかどうかは、その動画のCM性や使用目的(例えば、攻略とか)による。ゲームなんだからプレイしてなんぼ。動画を見ただけで権利者が不利益になる(視聴者が満足する可能性がある)ようなゲームは元々からゲームとしての価値がない。

投稿者 : 匿名

批判厨臭ェ・・・
その著作権法に違反している奴らってのがどんだけいるかってことを考えろよ
そいつら一人ひとり逮捕してくつもりかよ

それに何?このオタクをバカにした態度
自身を正当化したがるまこなこさんなら
きっと訂正してくれるよね、
また、特にオタク関連の商品の場合~ってとこ

投稿者 : 名無しさん

問題なのは法律に無知な人が多いことだと思う。
特にネットでは著作権が軽視されがちというか、
そもそも著作権があることを知らない人が多そう。

某動画投稿サイト(ニなんとか)で
ゲームやアニメの動画を投稿している人は、
捕まったり訴えられたりしても仕方ないって
理解した上で投稿しているとは思えないし、
見ている人も著作権を侵害しているとは
思っていないと思う。


> 投稿者 Anonymous : 2010年3月24日 14:32
>ちなみにゲーム動画の配信者が逮捕されるかどうかは、その動画のCM性や使用目的(例えば、攻略とか)による。ゲームなんだからプレイしてなんぼ。動画を見ただけで権利者が不利益になる(視聴者が満足する可能性がある)ようなゲームは元々からゲームとしての価値がない。

仮にそうであっても権利者の許諾を得るべきでは?
そうすれば違法行為ではなくなるし。
まあ、メーカーが絶対に許可してくれないのなら
違法を承知で配信するしかないんだろうけど。
許諾の可否はメール一通で聞けるんだし、
権利者の利益うんぬんで善し悪しを考える前に、
面倒でも法律を守ることで自分の身を守るべきだと思うよ。

投稿者 : Anonymous

>投稿者 Anonymous : 2010年3月28日 23:49
あなたの言う方法が正統な手段だと思いますよ。但し、「メール一通で聞ける」というのは疑問が残ります。著作者が一人であればいいのでしょうが、基本的にゲームは複数の人が作るものです。その場合、許可を出すのは誰でしょうか?誰かがその決定を出せるのならいいのでしょうが、実際にそういった責任・権限を持った人がいるのかどうかは甚だ疑問なわけです。
 「権利者の利益うんぬん」というのは、このサイトの「基本的にはグレー」という発言に対してのものであって、実際の法規定ではより厳格に利益に関係なく「著作物の利用において」著作者の権利が保護されています。しかしながら同時に「引用」というものが著作権では保障されています。出展、著作権の所在を明示さえしていれば、目的および分量において正統と認められる範囲で権利者の許諾なく利用できるものです(取り上げてるカキコミに合致しないし、大半のサイトが準拠しているとは思えませんがね)。加えてゲームはアニメや漫画と違って玩具としての側面があります。ゲーム屋の試遊台などは(許可を取らず、勝手にやっているなら)明らかに著作権に引っかかります。極端なことを言えば、子供が玩具で遊んでいる動画を公開した時に、その玩具の著作権(意匠権になるかな?)は侵害されているわけです。でも、それで訴える人は殆どいないはずです。理由はこのサイトが言うとおり、「儲からない」上に「消費者の印象が悪くなる」からです。先に書いたことと重複しますが、玩具メーカーにとっても損失ばかりではないはずです。楽しく遊んでいる子供の映像が映っているのならそれだけでCMになりうるのです。それに動画に映っている全ての物に権利を言い出したらきりがありません。だからこういった点ではメーカー側が譲歩している現状も存在するわけです。そう踏まえた上で、考えられている事実上の境界は「権利者の利益」なわけです(著作者人格権はまた別です)。
 現行の著作権法はそれなりに古いもので、改定をしているとはいえゲームやアニメ、ネットといったものに対してカバーしきれていない部分があります。このサイトでは著作権に対してJASRACが責務を果たしていると書いていますが、当然のことです。歴史的に見てJASRACが日本の著作権をリードしてきたわけですから。しかし、現在の彼らは純粋に著作権を広めたいわけではなく「私的録音補償金の対象機器拡大」という要求が示すように、自分達の利益を追求しようとしている側面が少なからずあるのです。著作権法の目的の一つは文化や芸術の発展を「権利保障」という形で補助することです。JASRACのように利益追求を行う存在が、果たして文化や芸術の発展を補助しているのかどうかということに、疑問を持っている人も多いのです。彼らのような守り方だけが文化や芸術の発展を守る方法ではありません。そのため、「パブリックドメイン」(間違って「パブリックフリー」と書きましたが正しくは「パブリックドメイン」です)という「著作権」とは逆サイドのアプローチをも見てみた方がいいと書いたのです。
 「法律に対する知識がないから問題だ」という意見をよく目にしますが、問題の本質はそこではありません。「著作権」と、その概要ぐらいは多くの人が知っています。「この法律がどこまで適用できるのか、或いはされるのかが不明瞭」だから、権利者も利用者も守るのが難しいのです(だから、「グレー」なんて表現になってしまうのでしょう)。悪質なものを除き、明らかにこの行為がダメだと言い切れない以上、周囲も指摘できません。
 法律を守ることは国民の義務ですが、法律を変えられることは国民の権利です。この「著作権」に関する問題はもっと議論する必要のあるもののはずです。本来なら「そろそろどこかしらをまた逮捕してくれれば、…」などと無責任なことが言える問題ではないのです。

投稿者 : 匿名

> 投稿者 Anonymous : 2010年4月 3日 13:30
「メール一通で聞ける」は実体験だったので書かせてもらいましたが、
確かに全てのメーカーには通用しない例でした。
一般的な意見のように書いてしまいすみませんでした。

正直、著作権に関してそれほど詳しくはないんですが、
権利者の許諾を得るべきだと書いたのは、
未成年者など法律知識に関して未熟な人が、
違法と知らずに動画や音楽を配信してしまい
犯罪者となってしまうことがないようにしてほしいと思ったからです。

でも、一番の問題は、現行の法律が(悪質でないものも含めて)無断使用が横行する
今現在の社会に対応しきれてないということなんですかね。
法律を守っている人が、
法律を破っている人より損をするような世の中にはなってほしくないですね。

投稿者 : Anonymous

「権利者の許諾を得て著作物を利用する」ということは何よりも正統な方法です。しかし、この方法にも問題点があるのです。例えば権利者が一人であった場合に、何人もがそうやって許可を求めていれば、その権利者は個々に対応することになります。権利者に時間的余裕があればいいのですが、創作活動を行いつつ、そういった要求に答えるのは彼らにとってうれしい反面、煩雑な作業を増やしていくことになります。権利者一人で無理ならば、誰か別の人が窓口になればいいと考えるかもしれませんが、その人が権利に対して柔軟な態度がとれるとは限らないのです(それこそJASRACのようにね)。考えていけば、何にだって反面というのは存在します。

 デジタル技術の発展が凄まじい速さだっただけに、使う側のモラル意識や法律の整備が追いついてないというのが社会の抱えた問題です。ネット上での「著作権」に関わる問題もその一つなのでしょう。現実の実社会と違いネット上では皆よくわからないのだと思います、どうすることが適正なのか、何を忌避すべきなのか。何も改善されないまま現在の状態が続けば、悪意ある輩は跳梁し、自分達の利益だけを追求しようという連中はその輩を口実に、悪辣な規制を求めるでしょう。そしてネット社会での自由は大きく失われ、いくつかの産業は衰退していくことにも繋がります。そうならないようにするためにも自分で考えてほしいのです。自身が著作者となった時に一体何をされたら困るのか。そして絶対に侵害してはならない部分としての「権利者の利益」というものを。加えて、今の法律が本当に妥当なのかということを。

投稿者 : 匿名