バンダイナムコゲームスがいかにして今後落ちぶれていくかPart4 利益確保のために動く経営者、その影で失うもの

2009年12月17日:バンダイナムコゲームスがいかにして今後落ちぶれていくかPart4 利益確保のために動く経営者、その影で失うもの
12月16日『バンダイナムコゲームスがいかにして今後落ちぶれていくかPart3 海外での失敗の可能性』からの続きになります。
で、いよいよ終盤に差し掛かったわけ今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。
世の中では「ファイナルファンタジー13」が発売され、みなさんそちらをプレイしていますが…。

■ファイナルファンタジー13

発売日:2009年12月17日
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そんなことはここでは関係なく、バンダイナムコゲームスに関しての続きを話す。
そうですか…。
今回はどういったことでしょうか?
今までいろいろと述べてきたけど、では最終的な責任はどこにあるのかを考えた時、いきつくのは経営者だよな。
責任を持つための存在が経営者でもありますからね。
バンダイナムコゲームスの初代社長は旧ナムコ側の石川祝男。この人が3年間勤めた後、現在社長になっているのが旧バンダイ側の鵜之澤伸という人物。まずは、この二人がどういった人かを簡単に説明していこう。
石川祝男さんはアミューズメント機器などの制作にもかかわっていた方ですね。「ワニワニパニック」が有名です。
一方、鵜之澤伸さんはゲーム畑ではなく、アニメ関係で有名です。プロデュース業を長く手がけてまして、「機動警察パトレイバー」の成功はこの方の力が大きいとも言われています。昔のアニメを見ますと、スタッフテロップのプロデューサーの欄に良く名前を見かけます。
正直、鵜之澤伸に関してはしようがないと思うんだよね。
しようがないとは?
経歴からわかるように、プロデュース中心の人なので、この人が経営にかかわれば現在のバンダイナムコゲームスのような状況になるのはおかしくないと思うわけだ。しかし、今のバンダイナムコゲームスがあるのは、どちらかと言えば前社長である石川祝男によるところが大きいはずなので、現状を批判する際に鵜之澤伸のみを責めるのはおかしいことだよな。
となりますと、石川祝男さんが問題だというのですか?
問題というか、物作りを経験してきている人間が、なぜこうも低品質の状態でソフトを出すことを許していたのかが疑問なんだよね。もしかしたら声が上にこず、気がつかなかったということもありうるが。それにしてもひどい有様が多々見受けられる。どうしてこうなったのかを考えた時、やはりバンダイとの経営統合が大きく影響しているのではと考えがいきつく。
どうしてそこでバンダイとの経営統合が出てくるのでしょうか?
過去にも話しているように、バンダイ側は主にプロデュース業のみ中心で自社での開発は限定的だった。そのため、物作りそのものが良く分かっていない傾向にある。金を出し、その金の範囲内で商品作ればいいよ、という考えでしかなく、それで出てくるのが低品質のアニメ原作ゲームだったりするわけだ。それはそれで商売が成り立っていたので良いのだが、その会社と物作りで成長してきたナムコとが経営統合となった。その時に、ナムコ側の良い点を残せばよかったのだが、バンダイ側の考えが如実に反映されるようになってしまい、結果として低品質でもバンバン出すようになったのではと。
ふむ。
バンダイだけにバンバンと。
くだらないことを言いなおさないでください。まったく意識しませんでしたよ、そんなこと…。
では、なぜそうなったのか。それはバンダイ側の元社長でありバンダイナムコホールディングスの初代社長である高須武男の影響かと。この人は、もとは銀行員であり、バンダイ再建の旗頭として成果を上げてきた人だ。経営面では有能な人なのだろうけど、物作りはさっぱりの人で。この人自身の発言として、『おもちゃ作りのことは、何もわからぬ部外者なので』(朝日新聞2003年11月15日)というのもあり、まあその通りなのでしょう。別に物作りが分からないからいけないという問題ではないが、ことゲーム制作に関してはそうもいっていられず。おもちゃ屋としての経営の在り方をゲームにも適用させた結果、現在のバンダイナムコゲームスが生まれたと見て良い。
高須武男さんの影響が石川祝男さんにもおよんだということでしょうか。
そういうこと。それを拒むこともできなかったし、何より、そうした考えも当然重要だから。
重要でしたら問題ないのではないですか?
それは、満足いく商品を出しているときのみに言えることだ。結果的に不具合が残ったまま発売されたり、そもそのゲームになってなかったりといったものが多々出てきている現状では、問題視せざるを得ない。
ですが、結果は出ていたはずですよね。結果が出ていたからこそ、バンダイナムコホールディングスの新社長に石川祝男さんが選ばれたわけでしょうし。
利益は出ていた。それを見て、結果が出ていたというのは、一面としては正しい。だが、その利益はどうやって出たものか、ということだ。
商品を売って出したのでは…。
それは違う。
違う!?
なぜバンダイナムコゲームスがここ3年間利益を出していたか。それは信用の切り売りをしていたからにすぎない。まかりなりにもゲーム業界で上位のメーカーとして名高かったナムコに対する、そして個別タイトルそのものに対する信用があったから今までは売れていた。しかし、その切り売りもだんだんと厳しくなってきている。なぜなら、売るべき信用が無くなってきているんだから。
信用が無くなっている!?
そして、その信用の喪失がどこに先に現れるか。それはシリーズものタイトルよりかは新規タイトル。今後、バンダイナムコゲームスから新規のタイトルが出てきたとしても、よほどのことがない限り、いい結果は生み出さないだろう。
そんな…。
11月21日『ゴッドイーターが第三のモンスターハンターポータブル、ファンタシースターポータブルになるか』を取り上げた時に、注目する傍ら、でもバンダイナムコだし、という発言をした。それに対して、発売されていないタイトルにケチつけるのか、というコメントがあった。だけどね、そう言わせているのはだれかというと、信用を切り売りしたバンダイナムコなんだよ。たとえ別々のゲームであっても、バンダイナムコとしての括りで捉えられ、だってバンダイナムコだし、と言われてしまうのだよ。

画像

■ゴッドイーター(GOD EATER)

発売日:2010年2月4日
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該当するコメントは次のようになっていますね。

『発売されてもないゲームにバンナムだからってケチつけんのか?

確かにバンナムはあれだけどさ・・・

ちょっとくどすぎる。』(『ゴッドイーターが第三のモンスターハンターポータブル、ファンタシースターポータブルになるか』コメントより)

こうなるからこそ、信用の切り売りは絶対してはいけないことなんだ。それにもかかわらず、経営陣は利益優先でやってしまった。利益は数字が見えるだけに成長しているように錯覚してしまうだろう。だが、企業の本当の成長は利益じゃない。
利益じゃないんですか!?
企業の成長は、信用の蓄積によってのみ計られる。いくら利益を上げていても、信用なき企業はいずれ潰れる。それは昨今の潰れていく大手企業を見ていけば容易に理解できるだろう。
信用の蓄積ですか。
これは一個人の社員がどうこうできる問題ではない。なので、経営者がしっかりと目を光らせる必要がある。しかし、どうも利益という数字にしか目をやっていないのか、出てくるものが信用を失墜させるようなものが多く。この影響が3年内に出てきそうで怖いものがある。
今の経営者の考えを変えないと今後も厳しいということですか?
コストありき、利益ありきの考えも悪いわけじゃない。それがないと旧スクウェアの映画事業失敗のようなことを招きかねない。2000年代前半の各メーカーの業績不振なども、旧来型のゲーム制作をやっていたために起きたことだし、この辺りの経験をしていると、どうしてもコストや利益を重視してしまうことも理解できる。だが、追加でコストがかかるような事態になったとき、そのコストで信用が買えるのであれば多少は仕方なしという姿勢も必要だ。そのバランス感覚が欠けていたように感じる。
なるほど。
この辺りは他社でもあることなんだけどね。別にスクウェアエニックスとか名前出さないけど。
出しているじゃないですか…。
金融系の人が上の方に居ると、どうしてもコストと利益優先になってしまい、信用という概念が欠如してしまう傾向にあるのかな。もういっそのこと、信用も数値化してしまえばいいと思うが。このソフトは不具合が多くわが社の信用を損ねたのでマイナス3点とか、新規タイトルを出してユーザーを引き付けた功績が大きいのでプラス5点とか。ゲームっぽくってゲーム会社に適しているんじゃないか?
12月12日『バンダイナムコゲームスがメタボ予防、その前に心のメタボを取りはらえ!』では健康管理にゲームの要素を加えているという話がありましたので、そうしたものを用意するのも面白そうですね。
と、以上で今回の話は終えようと思う。次回『バンダイナムコゲームスがいかにして今後落ちぶれていくかPart5』にご期待を。
まだ続くんですね…。
「ファイナルファンタジー13」に熱中していたら、しばらく後になるかもしれないけどね。

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『バンダイナムコゲームスがいかにして今後落ちぶれていくかPart4 利益確保のために動く経営者、その影で失うもの』へのコメント

エースコンバットも360へ出してシリーズ終わったし。
TOVは成功したけど、あまりにもPS3へのタイトルがない。
超絶グラフィックでなくても、それなりな、ロロナやアルトリネコ3など。
上手く作って出せばいいんだけなのだけどね。

あと、アニメは萌え系や声優オタ向けが多すぎるから終焉してるんです。
本数もムダに多いしなぁ・・・。

投稿者 : t

あの件以降、箱に対しての誹謗・中傷が多くなった・・・。かわいそうだよ・・・。箱ユーザーからの信用がなくなってきてるし。これから、それぞれのユーザーに対し、きちんとしてもらわないと、消える可能性が大いにあると思う。

投稿者 : 匿名

RidgeRacerのiPhone版登場なんですが、これは多分開発者たちも遊んでいないんでしょうね。当方はiPod touchなので推奨である「iPhone3GS」ではないのですが、それでも反応の鈍さ、爽快感のなさはちょっと…。
ゲームで最も疎かにしてはならない機構に「気持ちの良いインタラクティブ性」があると思っています。入力通りに動く、己の分身がその場にいるが如くに操作に反応する、メニュー一つであっても意思通りに動く、は基本中の基本と思っています。それが守られていない、守ろうとしていない感触を受けます。

久々に、動かしている事自体が苦痛なゲームに出会いました。
ナムコさんはその根幹に「こだわり」を持つメーカーと思っていました。こういうことはしないと思っていました。いくら流行のハードだからってこだわりを捨ててまで出さなきゃいけないんですかね。

投稿者 : Pooh

信用など全くなく、安さと広告戦略で利益を上げてるソフトバンクはどう説明するつもりで?

投稿者 : いちたすには

まことさんはバンダイナムコで数少ない成功(してる様に見える)『機動戦士ガンダム 戦場の絆』についてどう思われますか?

2プレイ500円とちょっと高いですが、適度な更新やイベントを行っていて流行らせる様に頑張っていると思いますが。

投稿者 : 匿名

ワニワニパニックは、旧アミューズメント業界において
クレーンゲームに次ぐ最大最強の商品だと思っております。
あの加減は、通常のもぐらたたきの比ではない程に素晴らしい物でした。

そういえばバンナム、家庭用ゲームで廉価版含めて今年は年間100本以上作品発売したそうですね。
幾らなんでも出しすぎです。
そりゃ質も堕ちるな、と思いましたよ。
どうみても質より量という姿勢なのが見え見えでしょ。

スクエニなんかも、FF13発売する今月に、
何故かそれとは違うソフトを馬鹿みたいに出しまくってます。
で、既にクロストレジャーズが激しく撃沈しちゃいました。
(某ファミ通ランキングで危うくTOP30圏外になる所だったわけです)
バンナムも同じように怪獣バスターズも仮面ライダーも撃沈気味でしたね。
まあ両方クロストレジャーズの3倍近くは売れてましたけど、それでも2万本程ですから。
特に仮面ライダーならもっと売れてもいいはずなのに、売れない。
いかにバンナムの状況が酷いかという所でしょう。

ちなみにゴッドイーターにも若干のエロス的な要素があるようです。

投稿者 : 匿名

信用の切り売りですか面白い事言いますね。
確かにメーカー名というのは重要ですからね。
私も「あそこのメーカーなら大丈夫」とか「作ったのはあのメーカーか・・・」とか考えますね(パソコンゲームで顕著)

利益の蓄積も大切ですが信用も蓄積が大切ですね。
これが無いとお金が来ないですし。

投稿者 : 雅

わたしも昔はNAMCOと聞くと

魅力と技術力と併せ持った他にないゲーム開発会社

という印象をずっともっていたのですが、
最近は普通のゲーム会社になってしまいましたね。

投稿者 : あ

ツンデレだなあ。FF13やってるんですねー。

 「利益より信用」は、最近身に染みておるところです。この不景気に利益が欲しいのはやまやまですが、小さな利益のために大きな損失は頂けませんよね。

投稿者 : きりに

ご苦労様です。楽しく(?)読ませていただきました。俺はゲーム制作には全く関係無い者ですが、非常に考えさせられます。
バンダイナムコの記事が終わったら、次はスクウェアエニックスを取り上げて下さい。あそこの会社はFF13を終わりに本気でいい加減に存続危機を考えた方が良いと思いますので。

投稿者 : 匿名

確かに TOV移植で かなり信用失ったね
一時期 すごい勢いでネタにされ続けたし
腹を立た人がかなり多かったと思う
(自分もその一人)

なんでフォローのひとつもしないのか謎だわ
商売する気あるのかと思う

晩南無=ユーザーなめてる が今のこの会社のイメージかも

結局 未完成の商品を売ってたっていう
どうしようもない事実をユーザーにつきつけたわけだし

あげくの果てには ps3についての取材で
「360をプレイした人にもプレイしてほしい」
なんて 事言っちゃうし。金の亡者過ぎる (自重)

多くのユーザーに金銭的・精神的苦痛を負わせたとおもう

もう手遅れかもね 不買運動おきてもおかしくないよ

投稿者 : ふんぬー

滅びをクリエイトするバンダイナムコゲームス
まったく懲りない悪びれないバンダイナムコゲームス
次で完結ですか。期待してます。

経営サイドが利益主導で動くのは当たり前なんだが。
問題なのは全機種でクソゲーをかましてる戦略。
制作サイドがクズなんじゃね。
バンダイは元々クソゲー作ってて、今じゃグラに磨きが掛かったクソゲー作ってる。
ナムコはPS時代に欺術力を身に付け、今は詐欺に磨きを掛けてる。
一度解体、再編した方がいいね。
極一部の有能な開発者がかわいそうだわ。

投稿者 : めろんぱん

ナムコのゲームはよかったよ
テイルズなんかもちゃんとゲームしてたし、その上でキャラでも売ってたわけでね

スクエニはFF13はいい出来なのでFFブランドは大丈夫だよ
それ以外は知らんけど

投稿者 : 匿名

今のゲームはゲームじゃない気がする
ゲームの根幹たる遊びの部分より

枝葉であるはずのグラフィックや音声その他に力を入れすぎ
そしてその枝葉が金かかるから始末に終えない

任天堂の成功はグラフィックをすて
発想や楽しみを生み出すゲームの根幹部分に原点回帰したからだと思います。

遊びの基本はそうぞう力(想像と創造)
クリエーターのそうぞう力を押し付けられる今のゲームより
自分のそうぞう力を促すゲームが昔は多かった
というか、各自で補完するしかなかっただけだけどね

投稿者 : 匿名

面白い記事でした。
信用の喪失が既存より新規の数字に現れるというのは、スクエニが去年~今年辺りで身を持って提示してくれましたね。

投稿者 : 匿名

どこのメーカーも似たような構図に感じます

セガ・SNKプレイモア・コナミ
この3社も没落振りが酷いというか

投稿者 : 匿名

新卒でエントリーしていたががっかりした
説明会でアイマス流していたり
人間的に変な人もいたよ
子会社が頑張ってるだけじゃん・・・

投稿者 : 匿名

昔はナムコというだけで何か後わくわくする物を感じた物だったが
バンダイとくっついて以後クオリティという部分に関しては全く期待できなくなった
バンダイとナムコの駄目な部分だけを寄せ集めた感じ

投稿者 : 匿名

バンカーの高須社長。営業上がりの鵜之澤伸。そもそもモノづくりが分からないから、良いもの作っても、社員を評価してあげられない。その結果、有能なディレクターが逃げ、金勘定のプロデュサーだけが残る。ディベロッパー兼パブリッシャーのメリットは結局見いだせず、全速力でパブリッシャー道まっしぐらだ。ちなみに金勘定ができるディレクターは危険が伴う。そもそも今いる制作プロデューサーと同じだし、パラディンは戦士と魔法使いより劣るのは当たり前な気がする。最終的にはPとDは分業が理想であると言いたい。うまく行っているのが、任天堂でありジブリだ。

一方、業務用と家庭用の争いは、マーケットと連動して家庭用の勝利で数年前に一応決着している。

投稿者 : 匿名

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