ゲームセンターが抱える消費税問題と解決策

2003年8月6日:ゲームセンターが抱える消費税問題と解決策
今回はゲームセンターを取り上げてみよう。
消費税がゲームセンターにとって問題ということですが、どういうことでしょう?
難しく考えずに、ただ単に消費税がゲームセンターの経営に影響を与えるということ。
ですが、大手各社は軒並み好業績ではないですか?
現状はそう。ただ、今後消費税率が上がることを考えると、現状のままでよいのかという問題がある。この消費税率が上がることによる影響を現段階で把握し、言明しているのがナムコ。ナムコの考え方だと、たとえ消費税率が上がっても、現在の状況を維持できるのであれば、上昇分を十分補えるとしてる。
さすがはナムコです。
だが、消費税率が大幅に上がった場合は業績に与える影響を無視することはできないだろう。そこでどうするか、だ。
一回のプレイ料金を上げて対応してはどうでしょうか?
もちろん、そうなるよな。しかし、今の100円を入れる方法では値上げは困難なんだよ。もしするとなると、一気に200円まで上げなければならなくなる。これはコインカウンターの仕組みがそうなっているから、致し方ない。だからこそ、ナムコは利益を削って補う方向で考えているんだ。
ふむふむ。
ただ、消費税率が10%になれば売り上げ100億の場合、5億、15%になれば10億が追加で消えていくからな。こう考えると、やはり値上げして対応する必要が出てくるのではないだろうか。
ですが、出来ないんですよね?
そこで登場するのが電子マネー「Edy」だ。この「Edy」はソニーやトヨタなど、日本の有力企業が共同で出資し、設立した会社が運営している電子マネーで、現在この分野ではかなりの規模を誇っている。使用方法はJR東日本で採用されているSuicaと同じで、接触させずに端末に近づけるだけで読み取りが可能となっている。この電子マネー「Edy」を用いることで、消費税問題にも対応が可能となる。
そうはいっても、導入されなければ意味が無いじゃないですか。
既にセガが導入の準備をしているんだ。
!!
8月1日より、セガのアミューズメント施設の「クラブセガ大崎」のメダルコーナーにて、試験導入されている。6月2日にはプレスリリースも出されており、そこで積極的に「Edy」を採用していくとしている。このリリースでは消費税対策については書いていないのだが、単価の設定が自由に出来ることから、10円単位の値段変更も当然可能となるだろう。そうなれば、消費税分の上乗せも容易にできるのではないだろうか。
そのリリースでは次のようなところを視野に入れていますね。下はプレスリリースからです。

1.キャッシュレス環境におけるユーザーの利便性向上
2.ゲームプレイ単価の随時設定によるユーザーへの還元、およびオペレーション強化
3.顧客管理システムへの応用によるマーケティング力の向上
4.集金等管理業務の効率化
5.ゲーム開発への応用による新しい遊びの創出

リリースでも語られているように、ナムコやタイトーなど大手にも働きかけるとしているし、そもそもセガとナムコは業務用分野では業務提携しているため、比較的スムーズに導入されるだろう。今後の業務用の流れの一つとして注目していきたい。

直近、直後の話題

1つ過去の話題:ゲームを専門に取り上げたテレビ番組
1つ新しい話題:レアルマドリード来日による影響

『ゲームセンターが抱える消費税問題と解決策』へのトラックバック

トラックバックURL: https://www.makonako.com/mt/mt-tb.cgi/381

2007年6月19日:セガサミーの株主総会 ... 続きを読む